日商エレクトロニクスは12日、米Virtual Iron Software製でXenベースのハイパーバイザ型サーバ仮想化ソフトウェアの最新版「Virtual Iron4.4」、およびUSBメモリ対応の無償版「Virtual Iron (Single Server Edition)」を発表した。いずれも提供開始は9月末、Virtual Iron4.4の価格は1ライセンス/CPUソケットあたり24万8,000円、2ライセンスより販売する。評価版は同社サイトからダウンロードできる。

Virtual Iron4.4は、新たに追加した電力管理機能である「LivePower」により、データセンター内のサーバの消費電力量を自動で最適化し、グリーンITの実現に貢献するという。LivePowerは仮想マシンのCPU使用率が、あらかじめ設定したしきい値を超過すると物理ノードの電源を入れて仮想マシンを移動し、自動的に消費電力量を削減する。日商エレクトロニクスによると、Virtual Iron Softwareはインテルが開発した電力管理技術「Dynamic Power Node Manager」に世界で初めて対応した仮想化ソフトウェア企業とのこと。

同技術は次世代のインテル製チップセットであるNehalem-EPが搭載する電力管理ポリシーエンジンであり、CPU負荷を監視し電力使用量を割り当てる機能を持つ。LivePowerが同技術に対応することで、サーバの電源オン/オフと消費電力の最適化および自動化を実現できるという。

無償版のVirtual Iron (Single Server Edition)は、1台のサーバ上で仮想マシンの作成や仮想環境の管理が可能。仮想化ソフトウェアをUSBメモリから起動でき、簡単で素早いサーバ統合/リソース利用率の改善/電気/空調/スペースの節約などが可能になるとしている。

日商エレクトロニクスはデータセンターに配備されるIT機器の使い方による無駄を無くすことを目的に、仮想化技術をベースに現状環境のアセスメントから設計・移行のプランニング、構築・導入のインプリメンテーションまでをプロジェクト管理とともに提供し、IT基盤の運用を含めたトータルサポートに取り組んでいるという。