自民党と民主党は2日、18歳未満の青少年が有害サイトを閲覧できないようにするための有害サイト規制法案の内容について合意した。衆議院の青少年特別委員会に委員長提案の形で法案提出を行い、今国会で成立させる予定だ。

今回合意がなされた案では、ISPや携帯電話事業者に対し、親が解除を申し出た場合を除き、18歳未満の青少年が有害サイトを閲覧できないようにするフィルタリングサービスを義務付ける。パソコンメーカーに対しても、フィルタリングソフトのプレインストールなど「フィルタリングの利用を容易にする措置」を義務付け。ただし、これらの義務に違反した場合の罰則は設けない。

また、サーバ管理者に対する努力規定として、有害サイトから青少年を守るため、フィルタリングサービスや有害サイト削除をすべきとした「閲覧防止措置」を明記した。

Webサイトの有害性を判定する機関としては、民間の第三者機関に任せるとし、国は直接関与しない。また、これらの機関が一定の要件を満たし登録を希望する場合は、国に登録することが可能。国に登録することで、"お墨付き"の機関として、社会的信用を担保できる。

自民党案では、有害サイトを判定する機関に関して「国が指定する」とし、より規制色の強い案を提案していた。だが、民間企業などが反対の論陣を張ったこともあり、今回の合意では、民主党から提案された「民間の第三者機関」とする案が採用された。

自民、民主両党は合意内容に基づき、早ければ5日か6日に青少年特別委員会の委員長提案として衆議院に法案を提出。早ければ今週中に本会議で可決、来週に参議院に送付し、15日までとなっている今国会で成立させる予定だ。