オープンエンドは19日、Mac版Adobe InDesignのXML組版を支援する「OpenPublisher」の無償ダウンロードの開始を発表した。同ソフトは、WordデータをInDesign向けXMLに変換する自動組版ソフトで、すでに公開されているWindows版「OpenPublisher」のMac版となる。なお、今回公開されたMac版では、現在公開されているWindows版のバージョン2を初期バージョンとしている。

「OpenPublisher」メインメニュー Wordデータを自動組版

同ソフトは、Wordに付けられた"大見出し"、"本文"などのスタイル名を手がかりにInDesign向けのXMLデータを生成するという。Word上で指定された、上付き下付き、ルビ、アンダーライン、文字サイズなどのインラインタグにも対応し、精度の高いXML生成を実現している点が特徴のひとつだとしている。

また、文字がテキストフレームからあふれた場合には、マスターページからページを自動追加してテキストフレームを自動連結する。これによりInDesign上において度々必要とされる、テンプレートとスタイルの対応付けの手作業を大幅に削減できるという。ほかにも、データベースとInDesignにおいてXMLを自動に同期する機能が備わっており、データベース組版と自由レイアウトの両立も実現している。

さらに、雑誌のレイアウトで多く採用されている"独立ブロック"や、本文の流し込み作業後にキャプションと写真をレイアウトする場合も、自動組版をしてInDesignのライブラリーに自動登録された写真やブロックを、流し込み後にドラッグアンドドロップで自動配置が簡単にできるとのこと。

同社では、自動組み版システムは出版業界や企業の広報・マニュアル部門などにおいて普及が進んでいるが、今回のOpenPublisher Mac版の公開によって、XMLとデータベースを起点にする組版レイアウト作業の普及をさらに進めたいとしている。