米カリフォルニア中央地区裁判所は、米MySpaceによるスパム事業者を相手取った訴訟でMySpaceの主張を大筋で認め、スパム事業者に2億3,400万ドルの損害賠償支払いを命じた。セキュリティ企業の英Sophosはこれを「勝利」としながらも、スパム撲滅へ向けた根本的取り組みを呼びかけている。

MySpaceは、自社SNSでアカウントを作成し、他のMySpaceユーザーにスパムを送りつけたとして、Sanford "Spamford" Wallace氏とWalter Rines氏を訴えていた。Wallace氏らは、フィッシングを利用してユーザーのパスワードを窃盗していたという。送ったスパムメールは70万通にものぼるという。

裁判所は、Wallace氏らに対し、スパムメールの処理およびユーザーからのクレーム処理費用として、2億3,400万ドルの損害賠償金額支払いを命じている。Sophosによると、これはCAN-SPAM法の下で科せられた損害賠償金額としては過去最高という。

Wallace氏は、1990年代に同じような内容で、AOLとCompuServeにより訴えられており、2006年に400万ドルの罰金支払いが命じられたという前科がある。

Sophosでは、Wallace氏の度重なる行為を「スパムが機能しているからだ」とし、迷惑メールをクリックしたり、スパムメール経由での購入をやめなければ、スパム事業者は活動を続けるだろうと述べている。