ソニーは、映画・CM・ドラマなどのHD映像制作分野向けハイエンドデジタルシネマカメラ「F35」を2008年秋から全世界で発売すると発表した。日本市場では昨年から既に販売されているが、世界販売開始により、海外の映像制作クリエイターのニーズにも広く応えることになる。価格はオープンを予定。米ラスベガスにて17日まで開催中の「NAB 2008(National Associations of Broadcasters 2008)」において、同製品が出展される。

デジタルシネマカメラ「F35」。写真で装着されている三脚、レンズ、ビューファインダ、マットボックスなどのアクセサリー、HDCAM-SRレコーダー「SRW-1」(価格546万円)は別売

同製品は、撮像素子にスーパー35mmフィルムに相当する単板CCD(解像度1920×1080)を採用し、フィルムカメラと同様の被写界深度を実現している。レンズは映画用フィルムカメラと同じPLレンズマウントに対応、多彩なシネマ用レンズを使用可能となっている。ダイナミックレンジは800%とワイドで、S-LOGガンマ/ハイパーガンマ設定機能と合わせて幅広い階調表現を行えるとしている。また、1~50pまでの間で任意に撮像フレーム数を変更できるほか、ビジュアルエフェクトやデジタルインターメディエイトに適したHD RGB 4:4:4記録にも対応する。