「Windows Live Contacts API」を通じたコンタクトデータの共有で、米MicrosoftがFacebook、Bebo、Hi5、Tagged、LinkedInと提携した。米国時間の3月25日にWindows Live Devのブログで明らかにした。
現在ベータ版が提供されているWindows Live Contacts APIは、Windows Liveのコンタクト管理機能「Windows Live Contacts」のコンタクトデータをWebサービス間で安全に転送・共有する仕組みを提供する。いわゆるコンタクトデータ・ポータビリティを実現しようとする取り組みはすでにいくつか存在するが、「これまでオープンネスを実現する手法として多くのケースで採用されてきた“screen-scraping”は、ユーザーをフィッシング攻撃やID詐欺、スパムなどに直面させるリスクが高かった」とWindows Live Platform担当ディレクターのJohn Richards氏は指摘する。Windows Live Contacts APIのアプローチは、screen-scrapingと同等の柔軟性を実現しながら、より信頼性の高い共有が可能になるという。
FacebookとBeboは25日からWindows Live Contactsに対応しており、Hi5、Tagged、LinkedInでは数ヶ月中に利用可能になる見通しだ。Microsoft は主要SNSとの提携に伴い、提携サービスおよびWindows Live Homailのユーザーが友だちをWindows Live Messengerのコンタクトリストに招待する新サイトを用意した。これにより、全ての対応サービスでコンタクトデータの共有が可能になる。
Richards氏によると、Microsoftとパートナーはコンタクト共有を実現する上でソーシャルネットワークに付随する友達との"関係"も重視している。同じSNSであっても学生向けやビジネス向けなど様々であり、ネットワークが違えばコンタクト同士の関係も異なる。例えば仕事で利用しているネットワークでは幅広い情報共有が必要になるが、プライベート色の強いネットワークは排他的になる。そこで関係の違いをコンタクト共有に盛り込むために、Windows Live Contacts APIではコンタクトごとにパーミッションを反映した関係の再構築を要求している。