米Microsoftと米Sun Microsystemsは3月10日(現地時間)、米ワシントン州レドモンドにあるMicrosoft本社キャンパス内に「Sun/Microsoft Interoperability Center」を開設したと発表した。これは両社が2004年に発表した歴史的和解劇から続く戦略提携の一環で、Sun Fire x64サーバ上で動作するMicrosoftアプリケーションの最適化のほか、Java EE/Java SEのWindowsプラットフォーム向けの認証作業、Hyper-VとSun xVMをまたいだ仮想化技術のクロスプラットフォーム対応など、両社のコアソリューションを広く扱う研究センターとなる。また同日、Sunパートナー向けのExchange Server 2007導入促進のための「Sun Infrastructure Solution for Microsoft Exchange Server 2007」も発表された。

両社の提携初期に発表されていた事案では、SolarisとWindowsの両プラットフォーム間をまたいだシステム管理と、1回の認証作業で以後のすべての認証プロセスをスキップできるSSO(Single Sign-On)が技術提携の中心だった。だが昨年SunがWindows ServerのOEM販売を発表したり、仮想化市場への本格参入を表明したように、両社の提携内容は、Sun x64サーバでのMicrosoftアプリケーションサポートや仮想化、Java技術のプラットフォーム拡大などへと拡大している。Sun/Microsoft Interoperability Centerでサポートする内容も、これら拡大した技術提携をカバーするものとなる。

両社が表明しているInteroperability Centerでの検証内容は、下記の項目だ。

  • Sun x64サーバ/ストレージ上で動作するWindowsシステムのデモとテスト
  • Sun x64サーバ/ストレージ上でのWindows Server 2008の検証スペースの提供
  • Windows向けJava EE/Java SEならびにJREの認定作業
  • Windows Server 2008 Hyper-VとSun xVMのサーバ仮想化のクロスプラットフォーム化作業
  • シンクライアント「Sun Ray」でのWindowsバーチャルデスクトップのサポート

今回新たに発表された「Sun Infrastructure Solution for Microsoft Exchange Server 2007」は、既存メールシステムのExchange Server 2007への移行を促す一種のキャンペーンとなる。Sun x64サーバ/ストレージに最適化されたコンフィグレーションとマイグレーションサービスを提供することで、Exchange Server 2007への移行を容易にするのが狙い。同様の取り組みとしては、Sun Fire X4600サーバとMicrosoft SQL Server 2005のテスト導入プログラムを実施している。