Microsoftは4日 (米国時間)、研究目的で開発が進められているOS「Singularity」のソースコードを公開した。ソースコードは「Singularity Research Development Kit (RDK) 1.1」という開発キットの形で提供され、学術目的および非商用利用にかぎり無償利用が許される。開発キットは、Microsoftが運営するオープンソース開発支援サイト「CodePlex」からダウンロード可能。

Singularityは、Microsoftの研究部門「Microsoft Research」が開発を進めるOS。信頼性を重視する方針のもと基本から設計が行われ、ソースコードの大部分はC#のスーパーセット「SpeC#」 (旧称「A#」) で記述され、プロセスをソフトウェアにより隔離するSIP (Software Isolated Process) など、最新の技術を活用している。

Singularity RDKには、ブート可能な状態にするために必要なリソース一式を同梱。ソースコードのビルドには、RDKの他にDebugging Tools for Windowsの最新版と、共通言語ランタイムのCLR v1.1.4322が必要。

Singularityの動作には、512MB以上のメモリとPentium II以降のCPUが必要。物理マシン以外にも、Microsoftが無償配布する仮想化ソフト「Virtual PC 2007」上でブートさせることができる。ソースコードのビルドには、1.5GB以上の空きディスク容量が必要。