近い将来、マイクロジャーナリズムという分野が新しいジャーナリズムの一形態として普及する日が来るかもしれない。21日(米国時間)にNew Youk TimesにCampaign Reporting in Under 140 Tapsのタイトルで公開されたTwitterに関する記事はそうした未来を彷彿とさせる。
Twitterはマイクロブログとも呼ばれている。一回に掲載できるメッセージの長さが140文字以内に制限されているからだ。掲載したメッセージは全体にアップされるとともに登録してある友人に送信される。メッセージの送受信はPCでおこなわれるかもしれないし、携帯かもしれない。iPod Touchかもしれない。日本での例をあげるとすれば、mixiに日記をアップする代わりに、今やっている内容をTwitterを使って気軽に友達に伝えるといった使い方をする。ただのボヤキでもいいし、誰かこのあと飲みいかない~、といったメッセージでもいい。とにかく気軽なメッセージングツールというところが売りだ。
こうした利用を想定している限り、Twitterはコミュニケーションツールの域をでないかもしれない。しかしTwitterは個人対個人のより気軽なコミュニケーションを実現するという点でそれ以上のものがある。たとえば(法律に抵触するかどうかは別として)、選挙候補者が自分の選挙活動をTwitterで随時アップデートしたらどうだろう。Twitterを使っているユーザに対しては大きな訴求力になる。たとえば内閣総理大臣がTwitterしていたらどうだろう。今日も疲れたがなんとかやりきった、あしたも頑張るぞ、などとメッセージを発信されたら思わず人情が湧いてしまうだろう。
たとえばジャーナリストが長いニュースを書きながら、同時にそのタイトルだけをTwitterで流したらどうだろう。先進的なユーザはどこよりも速い情報を得るために彼のTwitterメッセージに注力するようになる。著名人ではなくとも、事態にもっとも近い人物がTwitterに情報を流す。ブログよりも簡単で即効性があり、ダイレクトリに情報が入ってくるメディアというわけだ。
Twitterのようなメディアは従来のメディアと反目するものではない。140文字では伝えられる情報に限りがあるからだ。しかし、即効性があってより直接的なメッセージを求める場合、Twitterはきわめて強力なメディアとなる可能性がある。Twitter社は日本でのTwitterの成長に注目している。2008年、Twitterは日本でもっと成長を見せるかもしれない。