米Hewlett-Packard(HP)は11月26日(現地時間)、同社のシステム管理ソフトウェア/サービスを包含したスイート製品「HP Automated Operations 1.0」を発表した。BPMやITシステム管理に関わる仕組みを自動化・集中制御し、コスト削減やリスク管理を実現する。新製品にはHP OpenViewのほか、Peregrine、Mercury、Opswareなどの買収企業の技術資産が統合されている。

HP Automated Operations 1.0には、IT Service Management(ITSM)、Business Service Management(BSM)、Business Service Automation(BSA)の3つのソリューションが包含されている。中でもBSAは米Opswareの買収で得たデータセンター向けの自動管理ソリューションをベースにしており、このOpswareの技術にHPのクライアント/ストレージ管理技術を加えることで、ITシステムの総合的な自動管理ソリューションを実現する。システムの仕様変更におけるワークフローの自動生成や自動制御のほか、CMDB(Configuration Management Database)による変更内容の自動記録や監査、コンプライアンスとの照合、レポーティングを行い、管理業務全般におけるコストやリスク削減を目指す。HPでは、ビジネスサイクルや市場の変化によりダイナミックに対応し、管理業務の省力化による本業への注力を支援するためのソリューションになると説明する。同社はまた、既存のBusiness Technology Optimization(BTO)ソリューション強化の一環として、ITSM系列のソフトウェア/サービス製品の機能拡張も発表した。

米Mercury Interactive買収などにみられるように、近年のHPはミドルウェア、特にBTOに関する技術資産やコンサルティングサービスの強化に努めている。同じミドルウェア方面で好敵手にあたるIBMとは、この点が差別化の大きなポイントとなっている。今回のAutomated Operations 1.0発表は、HPのこのソフトウェア強化戦略における1つのマイルストーン達成だといえるだろう。