--日本市場では、どのようにBIを推進していくのか

日本企業は、オペレーションを効率よく運用していくことの優位性を誇っているのではないかと感じている。自動車であれ、金融であれ、どの分野の企業も高い効率性を求めて、常に業務プロセスの改善に余念がない。BIの導入には、さまざまな効果があるが、社員に指示を出す場合、BIにより明らかになるさまざまなデータを示せば、説得力があり、企業としての方向性にも準拠しやすくなる。BIを実装することにより、営業部門、マーケティング部門、それぞれの要員が、会社の状況はどうなっているのかを把握でき、より高い利益を上げることができ、BIの優位性がよりよく認識されるようになるだろう。日本市場は大きな企業グループなどが多くあり、事業機会が眠っていると考えている。

--日本では、BIはレポートツールだと見られている傾向がある

マネジメントの上層部にまず、BIの価値を十分に理解してもらわなければならない。BIを導入すれば、それは単なるレポートツールではなく、分析ツールでもあり、すごいことが実現できるものであると実感できるのではないだろうか。BIはすでに国内でも成功事例がけっこうある。BIを促進するには、経営のトップ、CEO、CIO、あるいはCFOに理解を得なければならない。彼らにBIの優位性を十分に伝えていきたい。

--国内での今後の施策は

まず、日本の拠点での社員数を半年から1年で、現在の25人から2倍の50人程度にまで増やす。パートナーとの協業も強化していく。パートナーにとってもBIは価値が大きいことを示していきたい。コンサルティング、インプリメンテーション、プロジェクトの遂行などが、パートナーのスキルの発揮のしどころとなり、彼らにも有益だ。このような点を訴求して、長期的な関係を構築していきたい。

--中小、中堅企業に対してはどう提案していくか

これまでは、BIは大手企業向けへのメッセージが主体となっていた。しかし、そもそもBIの考え方は、データそのものだけが重要ということではなく、迅速で適確な意思決定ができるようにすることにその本質がある。このことは実は、中小にこそより大きな利点をもたらす。意思決定による行動の成否の影響は大手より中小の方が大きくなる。だから、適切な意思決定により、もたらされる利益は中小の方が大きいということになる。当社のBI製品は、管理性に優れていると考えており、企業それぞれがもっているIT資源が、必ずしも大きくなくても利用できる。ITへの投資がそれほど多額でなくてもすむ。この点、中小、中堅企業が最も気にかけていることだろう。

MicroStrategyの製品コンポーネント

MicroStrategyの製品概要