EnterpriseDBは7日(米国時間)、プロフェッショナルグレードのLinux向けオープンソースPostgreSQLディストリビューション「EnterpriseDB Postgres」を発表した。また同時にエンタープライズアプリケーションデベロッパやデータベースアーキテクト向けのコミュニティサイトとして「EnterpriseDB Postgres Resource Center」を設立したことを発表している。同サイトでは、EnterpriseDB Postgresのダウンロードが提供されているほか、技術情報や関連ツール、そのほかPostgreSQLに関連したプロダクトを扱うためのリッチリポジトリとして機能するとされている。
EnterpriseDB Postgresはあらかじめ設定されたコンパイル済みのPostgreSQLパッケージとして配布されている。ワンクリックインストーラを同梱しているためインストールも簡単だ。エンタープライズシステムにおけるデプロイが簡単に行えるほか、関連コンポーネントをデプロイする手間が削減できるという特徴がある。
EnterpriseDB Postgresに同梱されているおもなコンポーネントは次のとおり。
- 最新のPostgreSQL GAバージョン
- セキュアソケットレイヤ (SSL)
- 暗号化機能 (pgCrypto)
- XMLサポート (libxml)
- 全文検索機能 (TSearch2)
- データベースリンク (DBLink)
- プロシージャ (pl/pgSQL、pl/TCL、pl/Perl)
- データベースコネクタ (ODBC、JDBC)
- グラフィカル管理マネージャおよびモニタリング(pgAdmin III、phpPgAdmin)
- レプリケーション (Slony-I)
- 地理空間情報サーバ (PostGIS)
- 一連のドキュメント
PostgreSQLはエンタープライズへの対応を強化してきた。周辺プロダクトの充実ぶりも目を瞠るものがある。しかしながらパッケージ管理システムの用意されているOSでないかぎり、デプロイに手間がかかるという面もある。EnterpriseDB Postgresはそういった面が解消されたプロダクトだ。エンタープライズでのPostgreSQL採用を検討するのであれば、ぜひ調査したいプロダクトだ。