日立製作所(以下、日立)とテクノロジー・アライアンス・グループ(以下、TAG)は17日、家庭/オフィス内のセンサや機器のデータを収集し、サービス事業者へ配信するセンサネットワークのASPサービスシステムを発表した。また同時に、PCや専用ソフトによる煩雑な設定や操作が不要で、さまざまなセンサや機器に対応できる超小型ゲートウェイ(データ通信装置)と、送信された情報を一元管理しサービス事業者に提供するアプリケーションを新たに開発している。

ゲートウェイの無線通信方式にはIEEE802.15.4を採用。この規格を採用した体重計などの健康機器や、煙探知機などの防災/セキュリティ機器、家電製品など、多種多様なセンサや機器からデータを収集することが可能になる。将来はメッシュネットワークを構築可能な通信規格である「ZigBee(ジグビー)」にも対応させ、さらに対応機器および適用範囲を拡大する予定もある。

このシステムにより、サービス事業者は広域に分散するサービス利用者のセンサや機器が計測する情報を収集/蓄積/加工/配信が可能になる。サービス利用者は機器の設置や煩雑なPC操作をすることなく、各センサや機器などから自動的にデータをセンタへ送ることができ、それらを各種Webシステムやメールを通じて安全かつ容易に閲覧/利用できるとされている。

日立とTAGは本システムの活用例として、家庭などで計測した体重や体脂肪率などの生体情報を各センサや健康機器を介し、自動的にセンタで収集/管理し、サービス利用者がWeb上でモニタリングできる健康管理システムを試作。外部パートナーとこの試作システムを用いた実証実験を行う。早期実用化に向け、今後はさらなるシステムの改善に取り組む予定だ。