YouTube、その短い歴史
YouTubeのはじまりについて、もう一人の共同創業者でCTOのSteve Chen氏は、「ホームパーティのビデオを共有するところからはじまった」と設立の経緯を語った。「ビデオを簡単に共有できるプラットフォームが欲しかった」(Chen氏)。そうやってスタートしたYouTubeは動画配信サービスのみならず、Webの大きな現象となり、これに目をつけたGoogleは16億5,000万ドルをはたいて同社を買収した。2006年10月のことだ。
YouTubeの中に小さなコミュニティがうまれ、ミュージシャン、ビデオアーティスト、さらには政治家までがYouTubeをチャネルとして利用するようになった。2人の設立者は動画共有について、自分たちの短い歴史を振り返りながら、「当初は個人的なビデオが多かったが、不特定多数のユーザーに向けたビデオが目立つようになった」という。"クリップカルチャー"という言葉もうまれた。「共通していることは、巨大なオーディエンスに向けて自分たちのメッセージを発信したいというニーズ。動画共有は新しいコミュニケーション方法になった」とChen氏。
そして、「コンテンツのクリティカルマスが小さなコミュニティから生まれている点は当初から変わりない。ユーザーはコンテンツの作成方法やメディアの利用方法を自分でコントロールすることを望んでいる」と現在のトレンドをまとめた。現在、YouTubeには平均して毎分約6時間分の動画がアップロードされているという。
こうして利用が進む中、YouTubeは著作権問題に対してどのようなアプローチを取るのだろうか。