クオークジャパンは都内で会見を行い、昨年11月に米国本社CEOに就任したRaymond Schiavone氏とGraham Freeman上級副社長が同社の展望を説明した。5月15日にラテンアメリカおよびアジア市場販売部門の上級副社長に就任したGraham Freeman氏は、Adobe Systemsで上級副社長兼役員としてワールドワイドセールス部門を指揮した経験を持つ。

Raymond Schiavone社長兼CEO

Graham Freeman上級副社長。ラテンアメリカおよびアジア市場販売部門を担当

Schiavone氏は、「デスクトップパブリッシングのリーダからデジタルパブリッシングのリーダーとなるために新技術は不可欠であり、研究開発に収益の24%をあてています」と述べ、QuarkXPressによって、様々なコンテンツを多様な形でアウトプットができるようにするために、デスクトップとサーバソリューションに力を入れ、エンタープライズでのパブリッシングを促進させていく考えだ。

また、同社の過去の弱みは秘密主義だったとして、今後は新製品のプラン、ビジョンを発表し、顧客とより積極的にコミュニケーションをとる方針を打ち出し、今回の来日でも多くの顧客と直接会ってニーズを聞き、ベータ版のテストにも関わってもらうつもりだという。

「Adobe Creative Suite 3日本語版が6月下旬に登場するが、QuarkXPress 7日本語版の発売日はまだ発表できないのか?」という質問に対してSchiavone氏は時期は答えられないとしながらも「我々は、競合に併せて新製品を出すつもりはなく、品質の高い製品を提供したいと考えています。現在、100名以上のスタッフが開発中であり、多くの投資を行っています」と述べた。Freeman氏は「開発には2つの大きなポイントがあり、1つはユニコードにコードベースを統合すること、そしてフィチャーセットを最新のものにすることです。それが終わったら、皆さんに対してデモンストレーションができるでしょう」と確実に開発が進んでいることを強調した。

クォークジャパン代表取締役社長の須崎弘明氏

マーケティングディレクター(アジア太平洋地域担当)の早川裕子氏)