高級腕時計の中には、製造本数や販売地域、販売時期が限られている「レアな」時計がたびたび登場します。本連載では、数々の腕時計を見てきたプロフェッショナルが厳選する、レアな腕時計を写真とともにお届けします。
今回は、多くのアンティークウォッチを取り扱うシェルマン銀座店の藤原亮介さんにクリスティアン ヴァン デル クラーウの「CVDK PLANETARIUM NAGOYA SCIENCE MUSEUM」を紹介してもらいました。
クリスティアン・ヴァン・デル・クラーウ「CVDK プラネタリウム 名古屋市科学館モデル」1,210万円※
レア度:★★★★★「実物をみれたらご利益があるかも?! レベル」
どんな腕時計?
世界最大級のプラネタリウムドーム「ブラザーアース」を持つ名古屋市科学館と、オランダの天文時計専門メゾンであり、独立時計師を祖とする「クリスティアン・ヴァン・デル・クラーウ」のコラボレーションによって誕生した世にも珍しい天体コンプリケーションウォッチです。
球体ドームをモチーフにしたシルバー製の文字盤は、熟練の彫金師による手彫り仕上げ。外壁の質感と微妙な揺らぎまで再現されます。
最大の特徴は、6時位置に配された太陽系の星々が並ぶプラネタリウム機構。実際の星の動きと、数百年にわたってシンクロする世界最小の機械式天文装置となっています。
創業50周年を記念して開発された新型の自社ムーブメントには、ブランドの象徴である12の爪を持つ太陽をかたどったローターを採用。
星型のブリッジには手作業でサーキュラー仕上げが施されるなど、細部にまでこだわりが感じられます。
スタッフに聞いた、この腕時計がレアな理由
天体の動きを文字盤上で再現する高度な技術が搭載されており、世界限定で6本しか作られなかった希少なモデルです。
天文時計というジャンルがあるように、時計と天文には切っても切り離せない成り立ちがあります。現在はセシウム原子の共鳴周波数が基準ですが、かつては北極星の角度で今が何時何分何秒かを計測しました。もっと言えば、位置を表すのは東経何時何分何秒です。
「時間」「天文」「天体」は古来より一つの連続した流れの中にあります。この時計は単に時刻を刻み、太陽系の運行を視覚化するためだけの時計ではありません。宇宙が刻むリズムと自身の時間が重なりあう感覚を楽しめる特別な1本です。






