今回のテーマは、「富裕層が使っているクレジットカード」です。
日本では「純金融資産保有額」が1億円以上5億円未満を富裕層、5億円以上を超富裕層と定義しています。純金融資産とは預貯金や株式、債券などの金融資産の合計から借り入れなどの負債を差し引いたもの。
富裕層はクレジットカードのステータス性だけでなく、優待サービスやトラベル特典などにも着目しています。
さっそく解説します。
最もよく目にするのは定番中の定番「アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カード」
最も頻繁に目にするのが「アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カード」です。アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カードは、アメリカン・エキスプレスが発行するハイステータスなクレジットカードです。プラスチックではなく、ずっしり重たいメタル製が特徴です。
明確な年収基準は非公開ですが、カード比較サイトなどでは年収500万円前後からが一つの審査目安として語られることも。ステータスカードの中では比較的間口の広いものとなっています。年会費は16万5,000円(税込み)。
レストラン予約や旅行の手配などを24時間365日いつでもサポートしてもらえる「コンシェルジュ・サービス」、無料客室アップグレードなどの優待が適用される「ホテル上級会員資格」等の特典が得られるなど、利便性が非常に高いのも魅力です。また「海外旅行傷害保険」など手厚い保険も付帯しています。
頻繁に国外へ旅行・出張する方に適しているカードと言えそうです。
世界最高峰クラス「アメリカン・エキスプレス・センチュリオン・カード」
お目にかかれるとひそかにテンションが上がるのが「アメリカン・エキスプレス・センチュリオン・カード」です。アメリカン・エキスプレス・センチュリオン・カードは、アメリカン・エキスプレスが発行する最高峰のブラックカードです。
こちらのカードは「完全招待制」であり、自分からは申し込むことができないことで有名ですね。アメリカン・エキスプレスから招待を受けた会員のみが入会・所持できる特別なカードです。プラチナカードを数年以上保有し、高額利用や長期利用など、極めて高い利用実績が必要とされているそうです。
そのため、アメリカン・エキスプレス・センチュリオン・カードは、富裕層の中でもさらに限られた大富豪だけが持てる「伝説のカード」と言われています。ちなみに、入会金と年会費を合わせると、初年度費用は100万円を超えるとも言われています。
専任のコンシェルジュがついたり、世界中の一流ホテルの上級会員資格が付与されるなど桁違いの特典とサービスを得られる特別なカードです。誰もが一度は「持ってみたい」と憧れたことがあるのでは。
希少性ならこちらも負けていない「ダイナースクラブ ロイヤルプレミアムカード」
希少性なら「ダイナースクラブ ロイヤルプレミアムカード」も負けていません。ダイナースクラブ ロイヤルプレミアムカードは、日本で発行されるダイナースクラブの上位カードの中でも、ごく一部の限られた会員にだけ案内される「完全招待制」のものです。999名限定の招待制カードとして知られており、通常カードやプレミアムカードの利用実績が極めて高い会員にのみ案内が届きます。
このカードの所有者には、24時間体制のコンシェルジュサービス、高額な旅行傷害保険、国内外の空港ラウンジ無料利用権といった特典が適用されます。
また、予約困難店での貸切晩餐会や各種イベントの招待など、特別な体験を得られることでも有名です。
高級クラブでは「請求書払い」がいまなお健在
高級クラブでのお会計では、カードや現金の出番がないことも。銀座などのクラブではいまなお「請求書払い」が健在で、あえてその場で支払いをしない富裕層も珍しくないからです。
「請求書払い」とは、飲食時の代金をその場では支払わず、後日発行される請求書に基づいて指定の期日までに支払うことです。このシステムは仲間うちでは「売掛」と呼ばれたりもします。
高級クラブでの「請求書払い」は、まさに日本の夜の街に息づく「粋」の美学と、お互いの固い「信用」によって支えられています。
高級クラブは接待などでも利用される場ですよね。接待するお相手の前でお財布を広げることを「不粋」であると捉え、「請求書払い」を選択する方は少なくありません。キャッシュレスが進んだ現代でも、銀座にはこの昔ながらの「粋」文化の名残があります。
また「請求書払い」は、お客様とお店の双方が強い信用・信頼で結ばれているからこそ成り立つものです。お客様の担当ホステスやママは「この人は必ず払ってくれる」と信じ、ひと晩で何十万円、何百万円という大金を立て替えるわけですから。
そしてこの約束を守り続けることが、お客様の社会的信用を証明することにもなるのです。
ちょっとした異世界体験ができる街
今回は、「富裕層が使っているクレジットカード」について解説しました。
「アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カード」の他に、「アメリカン・エキスプレス・センチュリオン・カード」「ダイナースクラブ ロイヤルプレミアムカード」も、年に数回ですが目にすることがあります。
富裕層はカードのステータス性そのものだけでなく、それぞれの特典や保証などにも着目し、利用するクレジットカードを選択しています。
一方で、銀座などの高級クラブではカードはおろか現金の出番さえないこともしばしばです。銀座などのクラブでは「粋」「信用」文化に基づいた「請求書払い」制度がいまなお健在だからです。
銀座はキャッシュレス化が進んだ現代でも、古き良き時代の名残を感じられる街です。若い方にとってはちょっとした異世界かもしれませんね。


