夏のボーナスが支給される時期ですね。厚生労働省によると、従業員数が10人から99人の中小企業における2024年のボーナス平均額は約62万円だそうですよ。懐がホッカホカの方も多いのではないでしょうか。
さて、今回のテーマは「上品なお金持ちと下品なお金持ちの違い」です。銀座で日々お客様と接している中で見えてくるものがあります。
では、さっそく解説します。
上品なお金持ちは「年収自慢」をしない
「俺は年収ウン千万円もあるんだぞ」と、胸を張って教えてくれるおじさんはたまにですがいらっしゃいます。苦労して稼いだお金ですし、誇らしいのは当然です。国税庁が公表した、給与所得者が1年間に得た平均給与が460万円だったので、年収ウン千万円の男性は言うまでもなく高所得者です。
ただ、銀座のクラブに定期的に通っていらっしゃるような男性で「年収自慢」をなさる方はあまりいらっしゃらいません。また、年収自慢をなさる方が上品か下品かと問われると、これは意見が分かれるかもしれませんが、おそらく後者に分類されることの方が多いでしょうね。
日本では、純金融資産保有額(世帯が保有する預貯金、株式、投資信託、債券、一時払い生命保険や年金保険などの金融資産の合計額から、住宅ローンやカードローンなどの負債を差し引いた額)が1億円以上5億未満の世帯を「富裕層」、5億円以上の世帯を「超富裕層」と定義することが多いです。
いくら年収が高くても浪費癖や負債があれば純資産は少なくなってしまいますよね。このように「年収自慢」が資産の裏付けを伴わない場合は、周囲に「見せかけだけのお金持ち」という印象を与えてしまいます。
そもそも、銀座のクラブという場で年収自慢なんてしちゃうと、私のようなものが寄ってきて「じゃあ、シャンパン飲もうか♪」なんてことにもなりかねないです。要注意です。
ブランドのロゴまみれのおじさんは
下品なお金持ちの例としてよくあげられているのは、GUCCI、BALENCIAGAあたりのロゴがバーンと印刷されたTシャツを着ているおじさんです。一方で、上品なお金持ちは質素でシンプルなものを着ている、なんてことも言われています。
私の長年の知人の中に、たいそうな苦労をなさりながら、一代でべらぼうな富を築いた男性がいらっしゃいます。彼がとても興味深いことをおっしゃっていました。
彼曰く、
「地主さんなど、生まれた時からお金を持っている人は案外ケチで、身に着けているものも地味。なぜなら、持っている資産が減ることばかりを気にしているから。それに対し、成金はお金をガンガン使う。自分でお金を稼いで増やす能力があるから」
とのこと。
なるほどな、と思いました。成金と聞くと「下品なお金持ち」といったようなネガティブなイメージを抱く方が多いでしょうけれど、自力で富を築いた方々でもありますよね。
そう前提してみると、いかにも成金チックなロゴまみれの派手なファッションも「頑張ってきた証」というふうに見えなくもないです。
ちなみにこれはおそらくホステスに限った話ではないのですが、なめられたくなければ「靴だけはいいものを履け」と、口酸っぱく言われてきました。足元を見られるから、ということです。
――上品なお金持ちが買わないものとは?