愛車のフォルクスワーゲン「ゴルフⅡ」をいつも診てもらっている専門店「スピニングガレージ」に、本場・ドイツから来たという新たなスタッフが! 本国でゴルフⅡに乗っているという同氏に話を聞いてみた。
ついにドイツ人スタッフ招集?
最近、走行中のゴルフⅡから「モワーン」という異音が発生するようになっていた。まあ、元々うるさいクルマではあったのだが、だんだんと異音が大きくなり、オーディオが聞き取りにくいくらいになったため、そのまま放置しておくわけにもいかず、いつも整備をお願いしている「スピニングガレージ」を訪れてみた。
すると、いつものメンバーの他に、スピニングのツナギを着ている見慣れない外国人の姿が。観光目的のインバウンドではなくスタッフであることは間違いなさそうので、さっそく田中店長に紹介してもらった。
彼の名はミヒャエル・クロルさん。名前でおわかりの通りゴルフⅡと同じドイツの生まれで、彼の地では名門・ケルン大学の語学科に在籍しており、ワーキングホリデーで来日中なのだという。
日本では最初、信州のスキー場で仕事をしていたのだが、そこにたまたま自分が所有しているのと同じゴルフⅡに乗ったお客さんが訪れ、話を聞いてみるとスピニングガレージで購入したクルマだと判明。しかも、スピニングはゴルフⅡの専門店だと聞いたからもう黙ってはいられない。すぐに田中店長に「そちらで仕事がしたい!」と直談判。今年4月1日から憧れの職場で働いているのだという。
「ドイツで所有しているゴルフⅡは私の最初のクルマです。選んだのは、このサイズ感が好きだから。大きなクルマはあまり好きじゃないんです。手に入れてすぐにエンジンが不調になったので、ゴルフ3 GTI用の8Vエンジンに自分でスワップしました。調子はとてもよくて、アウトバーンでは200km/hまで出せますよ」
「日本にゴルフⅡ専門店があるとは夢にも思っていなくて、しかも、こんなに多くの台数を扱っているのはすばらしい」と語るクロルさん。さらに「ここには、田中さんをはじめ多くのゴルフⅡの専門家がいて、信じられないほどさまざまな年式とグレードのクルマが並んでいます。私はドイツ語だけでなく、日本語、英語、さらにはロシア語も話すことができ、どんな方とでもコミュニケーションをとることができますので、ぜひ訪れてみてください」とのことだ。ワーホリ期限は11月までだというから、彼とゴルフⅡ談義がしてみたいという方はお店を訪れてみてはいかがだろうか。ちなみに帰国後は、語学の先生を目指すそうだ。
異音の原因は?
さて、異音発生中のゴルフⅡだが、小磯メカの見立てによると、まずは左後輪のハブベアリングの摩耗が原因とのこと。リフトアップして空回りさせてみると、確かにそこから「ゴロゴロ」という音が聞こえてくる。こちらはその日のうちに交換可能というから、すぐに作業してもらった(部品+工賃で1.76万円)。
さらに、リフトアップ時に、フロント部分に2カ所の油漏れの跡を発見。ひとつは3月の車検前にひび割れが見られたフロント右側のドライブシャフトブーツからで、今回の時点でパックリと割れてしまっていた。そこから泥や水が入ってしまうと大ごとになるので、こちらもイン・アウト両方を交換した(部品+工賃で3.5万円)。
もう1カ所はパワステラックかららしい。こちらはちょっと大物で、すぐに対処できないので日を改めることにした。パワステオイル量がミニマム以下まで減ってしまっていたので、こちらは後日、オートバックスでボトルを購入(千円ちょっと)して継ぎ足しておいた。
作業が終わって試運転してみると、さらにボンネットのあたりからも「リュリューン」というような音が聞こえてくるのがわかった。リアハブの音がなくなったので、こちらが目立つようになったのだ。ひとつ潰すとまたその次が、という典型的なパターンで、フロントアクスルのベアリングも交換する必要がありそうだ。
前後のベアリングの寿命は、走り方によって2万km~10万kmと幅があるとのこと。11万km超えのこのクルマの場合は、まあまあよく持った、というところか。先のラック交換もあるので、入院期間も費用も結構かかりそうだ。