一昔前はCDの売り上げ枚数がミュージシャンの人気度を測る指標として機能していました。ただ、CDで音楽を聴く習慣が希薄化したことにより、CDが注目される機会は減りました。とはいえ、中古品市場におけるCD需要は高く、今家に眠っているCDを売れば"一儲け"できるかもしれません。
買取業の「買いクル」を運営する株式会社RCのCSO・島津大輔氏に、高く売れやすいCDのジャンルなどについて聞きました。
――どのようなCDが高く取引されているのですか?
映画のサントラや昭和歌謡などが挙げられます。特に映画のサントラは"作品世界をそのまま持ち帰れる商品"としての価値が高く、若い世代が過去の映画に触れてファンになり購入するケースが少なくありません。
実際、当時の映画のパンフレットもサントラ同様、コレクション需要が強いため売れやすいです。
――映画のサントラが高く買われやすい背景をどのように分析していますか?
例えば、当時ミリオンセラーを記録したB'zのアルバムは、中古市場では50~100円程度と低価格で買い取られます。その理由は、世の中に出回っている枚数が多すぎるからです。 一方、映画のサントラやクラシック音楽は"一過性の流行"とは異なり、時代や世代を超えて繰り返し聴かれる「寿命のない音楽」と言えます。
さらに、販売数自体が多くなかったため市場流通量も限られており、結果的に希少性が高いことも価格を押し上げています。
そのため、当時3000円で販売されていたサントラが、いまでも2500円以上で取引されることは珍しくありません。
――次に昭和歌謡について教えてください。
CDやカセットで売られているものは比較的安いですが、歌手の知名度やファン層の厚さによって価格が大きく左右されやすいジャンルです。
なので、手元にあるのであれば、まずは出品してみると良いかもしれません。
また、バス旅行の時に使用された小型タイプの珍しいカセットはレア度があり、例えば北島三郎さんなど国民的歌手のものはコレクターにとって特別な価値を持ち、高額取引の対象になりやすいです。
――他に人気のジャンルはありますか?
特撮関連やアニメも人気です。とくにシリーズ作品は「コンプリートしたい」という需要が強いため、単品よりもセットで高額になりやすい傾向があります。
過去の実績では、「仮面ライダー」の全シリーズのCDを50本まとめて出品したところ、20万円くらいで売れました。
これらのジャンルも寿命はあまりないため、時代が変わっても価値が大きく落ちることはありません。
現在放送されているシリーズから特撮ものにハマると、過去の作品も掘り下げたくなるため、必然的にCDの需要が落ちにくいのでしょう。同じ理由で『プリキュア』シリーズや長寿アニメ関連のサントラも安定した人気を維持しています。
――サブスクサービスで音楽を聴く人が増えている中、CDを買う人が一定数いるのはなぜでしょうか。
当然、コレクションとして買う人がいます。さらに実務的な理由として、店舗運営におけるBGM利用があります。サブスクサービスは商用利用が権利的に制限されるケースが多いため、安心して使える音源としてCDが選ばれているのです。
お店を運営している人が買うケースは珍しくなく、そのためカフェの定番BGMであるボサノバのCDもよく売れています。安全かつ合法的に音楽を楽しむ手段として、CDには今でも確実なニーズが残っているのです。

