皆さんの企業では、社内外とのコミュニケーションにどのようなツールを使っているだろうか? 電話やメールなどコミュニケーションにはいくつかの手段があるが、スピードと利便性の両面で、どうしてもデメリットが出てきてしまう。そこで本連載では、いま注目を集めているビジネス向けのチャットツール、そのなかでも「Office 365」と抜群の親和性を持つ「Microsoft Teams」について紹介していこう。

ビジネスに欠かせない円滑なコミュニケーション

社内外とのコミュニケーションは、企業がビジネスを展開する上で必要不可欠な存在だ。顧客と営業担当者のやりとりはもちろん、パートナー企業との折衝や各部門間での業務連絡、進捗報告などまで、ビジネスにはいたるところにコミュニケーションの要素が含まれている。さらに、スタッフのモチベーション向上や悩みの解消といった、業務に直接結び付かないメンタルな部分のケアにも効果を発揮する。コミュニケーションを円滑化するということは、ビジネス全体の底上げにもつながるのである。

ビジネスにおけるコミュニケーションの手段としてはいくつかあるが、その中でも現在非常に多く使われているのがメールだろう。電話の場合、「リアルタイムに意思疎通ができる」「声から相手の感情を感じ取りやすい」「こちらの想いを伝えやすい」といったメリットがあるものの、双方のタイミングが合わなければ話ができず、会話も2者間に限定されてしまうのがネックだ。一方でメールは、「好きなタイミングで送れる」「Cc/Bccでの同報や転送も容易」などの点に加え、なにより「文字として残る」のはビジネスにとって重要度が高い。後からの検索・確認が容易な上、“言った・言わない”の水掛け論になる心配も不要だ。

一見便利に思えるメールにはデメリットも

こうしてビジネスシーンに広く普及しているメールだが、決してデメリットがないわけではない。たとえば、最も大きい問題が「相手がメールを確認したかどうか分からない」という点だ。開封確認メッセージを要求する方法もあるが、頻繁なやりとりになるとかえって煩わしさが出てしまい、使いづらく感じるシーンも多いだろう。

また、たとえ社内向けでも「お世話になっております」「お疲れさまです」などの慣用句を入れる風習が抜けない企業では、それだけでメール作成の手間がかかる。ましてや、Cc/Bccで自分に直接関係がないメールが大量に送られてくるポジションともなれば、メールチェック・処理だけで毎日軽く数時間を費やしてしまう。近年は「働き方改革」や「業務効率化」をキーワードに、RPA(Robotic Process Automation)などの各種ツールを導入する企業が増えてきたが、スピードが極めて重要視される現代ビジネスにおいて、こうした細かい作業の積み重ねによるタイムロスがあると、業務効率化にも限界が生じてしまうのだ。

円滑なコミュニケーションを生むチャットツール

このように、極めて正確かつスピーディーなコミュニケーションが求められる現代ビジネスにおいて、いま注目されているのがビジネス向けのチャットツールである。チャットツールは、メールのような文字によるやりとりを基本としていながらも、SNSを起源とする無駄な慣用句を省いたフランクな会話や既読通知などで、よりリアルタイムなコミュニケーションが可能。対個人はもちろん、グループを作れば複数人での意思疎通も容易に行える。緊急性の高いメッセージを即時に発信し、そのレスポンスを受け取ることも可能だ。さらに、文字ベースのため履歴の検索が簡単に行えたり、写真や会議用資料を送ることができたり、そのほか、ボイスやビデオによる通話機能を備えたツールでも、文字のチャットで事前に予定を共有しておけばスムーズにやり取りが行える。

「Office 365」との高い親和性を持つ「Microsoft Teams」

Microsoftが提供するコミュニケーションツールとしては「Skype for Business」も広く知られているが、「Microsoft Teams」が持つ一番の強みは、なんといっても「Office 365」との親和性の高さだろう。「Office 365」といえば、誰もが知っているオフィスツールの定番とした、業種や規模を問わず全世界の企業で使われている存在だが、実は「Microsoft Teams」もこの「Office 365」の中に含まれている。詳細は次回以降の記事で紹介するが、簡単に説明すると1対1およびグループでのチャット・音声通話・ビデオ会議に加えて、「Word/Excel/PowerPoint/SharePoint」など「Office 365」のアプリやサービスに直接アクセスしたり、ファイルの共有や共同編集も容易に実現。「Office 365」でチームワークを実現するハブとして、「Microsoft Teams」はまさに最高のコミュニケーションツールなのである。

「Office 365」を導入していればすぐに利用が可能

「便利なのは分かったけれど、料金も高いのでは?」と思うかもしれないが、実はこの「Microsoft Teams」、「Office 365」を導入してさえいれば無料で利用することができる。使える機能は「Office 365」のプランによって異なり、たとえばチャットでのファイル添付容量は、「Office 365 Business」が1ユーザーあたり2GB、「Office 365 Business Essentials」が1ユーザーあたり1TB、「Office 365 Business Premium」が無制限、といった具合だ。下記に「Microsoft Teams」の関連機能に絞った各プランの特色を一覧化したので、こちらも参考にしていただきたい。

プラン名称 Office 365 Business Office 365 Business Essentials Office 365 Business Premium
料金 無料(期間指定なし) 1ユーザーあたり月額相当540円(年間契約) 1ユーザーあたり月額相当1360円(年間契約)
最大ユーザー数 300人 300人 無制限
チャットメッセージと検索
Teamsへのゲストアクセス
チャットでのファイル添付 1ユーザーあたり2GB 1ユーザーあたり1TB 無制限
チームやチャネル内でのファイル共有 全チームで10GB 組織全体で1TB+ライセンスごとに10GB 組織全体で1TB+ライセンスごとに10GB
Officeドキュメントでの共同作業をTeams内で行う
250を超えるTeams向けのアプリやサービスを統合
現場担当者によるスケジュール計画やタスク管理 -
オンラインの音声/ビデオ通話
画面共有
あらかじめスケジュールを設定した会議 -
最大250人のオンラインビデオ会議や最大1万人のオンラインイベント開催 -
Teamsのデータの暗号化(保管中と転送中)

このように「Microsoft Teams」は、「Office 365」でチームワークを実現するハブとして、企業における従来のコミュニケーションを大幅に円滑化。そのビジネスを加速させてくれる心強い味方といえる。それでは次回から、「Microsoft Teams」の持つ特徴の詳細について説明していこう。

監修:別所 貴英(べっしょ・たかひで)

2002年、株式会社サテライトオフィス入社。数々のWebシステム案件のプロジェクトマネージャーを担当。2013年、Office 365ビジネスに特化した株式会社ネクストセットの設立にともない代表取締役に就任。2,000社以上の企業にアドオンサービスを導入し、利用ユーザー数は100万人を超える。

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