パソコンの価格はスペックやサイズなどによって様々だ。しかし、ネットブラウジング、動画視聴、メール、ワープロ、表計算など一般的な用途を希望している人にとって、希望以上に高スペックなマシンである必要はないだろう。そこで今回レビューしたいのが、パソコン工房の「iiyama STYLE-15FH111-N-UCEX [Windows 11 Home]」。
エントリー向けCPUを搭載することで6万円台前半という低価格を実現。それでいて15.6型の大型ディスプレイ、テンキー付きのキーボード、SDカードリーダーも含む豊富なインタフェースと、一般用途の使い勝手を重視したモデルなのだ。今回本製品を借用したので、詳細スペック、使い勝手、パフォーマンスについて実機レビューをお届けしよう。
バッテリーはいまでは珍しい脱着式、USB PDにも対応している
「iiyama STYLE-15FH111-N-UCEX [Windows 11 Home]」はOSに「Windows 11 Home」、CPUに開発コード名「Alder Lake-N」で呼ばれる「インテル プロセッサーN100」(4コア、4スレッド、最大3.40GHz、6W)を採用。メモリは8GB (DDR4-3200 SO-DIMM 8GB×1)、ストレージは500GB(NVMe接続)を搭載している。
ディスプレイは15.6型フルHDノングレア(1,920×1,080ドット、リフレッシュレート60Hz)。ディスプレイ上部には100万画素Webカメラが内蔵されている。
インタフェースはUSB Type-C 3.0×2、USB Type-A 3.0×1、USB 2.0×2、HDMI×1、有線LAN端子×1、SDメモリカードスロット×1、3.5mmコンボジャック×1、マイク入力×1を用意。ワイヤレス通信はWi-Fi 6E、Bluetooth 5をサポートしている。
本体サイズは361×256×31.9mm、重量は約1.87kg。バッテリーは脱着可能で、容量は32Wh/2100mAh。バッテリー駆動時間は約4.4時間と謳われている。
本製品はいまでは珍しいバッテリー脱着式。バッテリーが経年変化しても、本体を手元に残したままバッテリーをメーカーから取り寄せられる。またUSB Type-C端子のひとつはUSB Power Deliveryに対応。対応のモバイルバッテリーを接続すれば手軽に充電も可能だ*。屋外での運用方法の自由度が高いマシンといえる。
*65W以上の出力に対応するUSB PD(Power Delivery)対応充電器とケーブルが必要になります
実用本位の使いやすい入力デバイスを装備
本製品は15.6型ノートPCということでテンキー付きのキーボードを搭載。キーピッチは実測18.3mm前後、キーストロークは実測1.8mm前後が確保されており、キーボード面、パームレストの剛性も高い。またタッチパッドは実測110×63mmのスペースが確保され、操作性を重視して物理クリックボタンが組み合わされている。実用本位の入力デバイスを装備しているわけだ。
ディスプレイは15.6型フルHDノングレア(1,920×1,080ドット、リフレッシュレート60Hz)を搭載。輝度や色域などの詳細なスペックは公表されていないが、表面処理はノングレア(非光沢)となっており、照明などの映り込みを大幅に低減してくれる。
ディスプレイ上部に内蔵された100万画素ウェブカメラの画質は下に掲載したとおり。Windows 11の「カメラ」アプリでは、「HDR pro」を有効化するとノイズが低減されるので、もし実機に触れる機会があったら試してみてほしい。
CINEBENCH R23のCPU(Multi Core)は2154pts
最後にパフォーマンスをチェックしよう。今回はCPUベンチマーク「CINEBENCH R23」、3Dベンチマーク「3DMark」、ストレージベンチマーク「CrystalDiskMark」、総合ベンチマーク「PCMark 10」を実施している。なおベンチマークを実施する際には、電源モードを「最適なパフォーマンス」、「Control Center」でファンを「最大」に設定して実施している。
iiyama STYLE-15FH111-N-UCEX [Windows 11 Home] | |
---|---|
CPU | インテル プロセッサーN100(4コア、4スレッド、最大3.40GHz、6W) |
GPU | インテル UHD Graphics |
メモリ | 8GB(DDR4-3200) |
ストレージ | 500GB SSD(NVMe接続) |
CINEBENCH R23 | |
---|---|
CPU(Multi Core) | 2154 |
CPU(Single Core) | 658 |
3DMark | |
---|---|
Time Spy | 347 |
Fire Strike | 1026 |
Wild Life | 2629 |
CrystalDiskMark | |
---|---|
1M Q8T1 シーケンシャルリード | 1777.735 MB/s |
1M Q8T1 シーケンシャルライト | 1535.860 MB/s |
1M Q1T1 シーケンシャルリード | 1423.105 MB/s |
1M Q1T1 シーケンシャルライト | 1260.614 MB/s |
4K Q32T1 ランダムリード | 226.457 MB/s |
4K Q32T1 ランダムライト | 221.923 MB/s |
4K Q1T1 ランダムリード | 50.675 MB/s |
4K Q1T1 ランダムライト | 72.353 MB/s |
PCMark 10 | |
---|---|
総合 | 2687 |
Essentials | 6430 |
Productivity | 4074 |
Digital Content Creation | 2010 |
結果は、CPUベンチマーク「CINEBENCH R23」のCPU(Multi Core)は2154pts、CPU(Single Core)は658pts、3Dベンチマーク「3DMark」のTime Spyは347、Fire Strikeは1026、Wild Lifeは2629、ストレージベンチマーク「CrystalDiskMark」のシーケンシャルリード(1M Q8T1)は1777.735 MB/s、シーケンシャルライト(1M Q8T1)は1535.860 MB/sとなった。
一般用途に利用する高コスパマシンを探しているのなら魅力的な一台
本製品はエントリー向けのCPU「インテルプロセッサーN100」を搭載しているので、パフォーマンスは決して高くはない。しかし、画面は15.6型と広く、テンキー付きのキーボードとボタン付きのタッチパッドの操作性も良好だ。またインタフェースは新旧端子が揃っており、脱着式のバッテリーは将来的に交換する際にも本体を手元に残せる利点がある。なにより6万円台前半という価格が魅力的だ。一般用途に利用する高コスパマシンを探しているのであれば、今回の「iiyama STYLE-15FH111-N-UCEX」は魅力的な一台だ。
メーカー | パソコン工房 |
---|---|
ブランド | iiyama PC |
製品名 | iiyama STYLE-15FH111-N-UCEX [Windows 11 Home] |
ディスプレイ | 15.6型フルHDノングレア (1,920×1,080ドット、リフレッシュレート60Hz) |
CPU | インテル プロセッサーN100 (4コア、4スレッド、最大3.40GHz、6W) |
メモリ | 8GB DDR4-3200 SO-DIMM(8GB×1) |
SSD | 500GB(NVMe接続) |
HDD | - |
チップセット | CPU統合チップセット |
光学ドライブ | - |
グラフィックス | インテル UHD Graphics |
OS | Windows 11 Home 64ビット |
LAN | 1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T対応(RJ-45) |
無線 | Wi-Fi 6E、Bluetooth 5 |
インタフェース | USB Type-C 3.0(左側面×2)、USB Type-A 3.0(左側面×1)、USB 2.0(右側面×2)、HDMI(左側面×1)、有線LAN端子(左側面×1)、SDメモリカードスロット(前面×1)、3.5mmコンボジャック(右側面×1)、マイク入力(右側面×1) |
Webカメラ | 100万画素 |
セキュリティ | セキュリティーロックスロット(右側面×1) |
バッテリー容量 | 32Wh/2100mAh |
バッテリー 駆動時間 |
約4.4時間 |
サイズ | 361×256×31.9mm |
重量 | 約1.87kg |
[PR]提供:ユニットコム