2023年、SKYPCEはクラウド版の提供開始と「活動記録」機能の搭載という2つの大きなバージョンアップを実施した。顧客へのメール一斉配信などの既存機能と合わせて活用することで、より営業支援に貢献するサービスへと進化している。

新しいSKYPCEを使えば、名刺管理の先――名刺を起点とするビジネスの創出を進められる。会社の重要資産たる名刺情報をどのように扱いビジネスに還元していくべきか、SKYPCEを提供するSky株式会社の金井 孝三 氏に伺った。

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  • 金井 孝三 氏
    Sky株式会社 ICTソリューション事業部 執行役員

    自社商品の企画を担う。営業支援 名刺管理サービス「SKYPCE」のほか、クライアント運用管理ソフトウェア「SKYSEA Client View」、シンクライアントシステム「SKYDIV Desktop Client」などの商品を企画。

“正しい”名刺管理を実現できない理由

ビジネスシーンでは紙の名刺が非常に多く使われますが、名刺を起点にビジネスを変えようとする企業が少ないのが実情です。未だに、「名刺を会社で共有する」という発想が生まれていないためです。

急速にテレワークが普及した昨今、営業の方が紙の名刺を持ち運ぶのは不便です。名刺情報をデジタル管理したくとも、残念ながら会社からツールが支給されるケースはあまりありません。そこで使い始められたのがフリーの名刺管理サービスです。

しかし、個人がフリーサービスを用いてデータベースのように名刺を検索できるようにすると、これは個人情報保護法でいうところの「個人情報データベース」に該当します。つまり、会社の名刺をフリーサービスに登録すると、会社にはそれが“管理すべき個人情報データベース”になるのです。

ところが、社員の方がフリーサービスを使っていることを把握すらしていないケースが散見されます。

退職時に社員の方から紙の名刺を返却してもらっても、フリーサービスに登録している名刺情報まではコントロールできません。転職先に名刺情報を持ち出されるケースも想定できます。

さらに、フリーサービスには名刺情報を売買されるリスクがあります。サービスの約款に記載されている内容をよく理解しないまま「個人情報の売買」に同意し、情報漏えいにつながるケースもあります。これでは、正しく名刺情報を管理できているとはいえません。

また、フリーや有償の名刺管理サービスでは、システムに取り込んだ名刺のテキストデータや名刺画像が利用終了時にいっさい入手できない場合や、登録したデータの一部しか入手できない場合もあり、ほかのシステムで利用することは容易ではありません。

SKYPCEではこのようなベンダーロックインになることを避けるため、契約を終了される際には、お客様がスキャンした名刺画像やテキストデータ、入力した情報をお客様に返却できるようにしています。

実体験から生まれた“名刺管理の真価を引き出せる”ツール

名刺を会社で共有するために、さまざまな名刺管理サービスが提供されています。私たちもSKYPCEを開発する前は、法人向けの名刺管理サービスを利用していました。ただ、そのサービスでは「いつ・誰が・誰と名刺交換をしたか」という情報しか記録できず、営業活動の実態を把握できませんでした。

このような実体験が、営業支援 名刺管理サービス「SKYPCE」を開発したきっかけです。名刺管理の真価とは、情報を会社内で共有し、営業活動に生かしてこそ発揮されるものです。SKYPCEは名刺管理の価値を最大限に活用できるツールです。

クラウド版の登場で導入の幅が広がる

今までSKYPCEはオンプレミスでのみ提供してきましたが、新たにクラウド版の提供を開始しました。いずれも同じ機能をご利用いただけます。サーバーや名刺データの管理体制に合わせて、どちらにするか選ぶことをおすすめします。

「名刺情報は自分たちで管理したい」そんなお客様にはオンプレミス版がおすすめです。もちろんIaaS形式でデータをクラウド上に置くこともできます。

「新規のサーバーを設置できない」「サーバーの管理に手が回らない」そんなお客様にはクラウド版がおすすめです。

クラウド版のメリットは、導入が容易であること、BCP対策として有効なこと、運用管理を委託できることです。使い方もシンプルで、必要な名刺情報をクラウド上からいつでもダウンロードできます。

オンプレミス版とクラウド版から選べるのはSKYPCEだけが持つ特長です。クラウド版ができたことで、より幅広いお客様にご利用いただけるようになりました。

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正しい名刺管理の先、“活用”を強力に支援

名刺は、営業の方がお客様とお会いしたときに交換するもの。名刺交換のタイミングで商談につながれば、案件としてSFAなどに登録できますが、実際はそう簡単に進みません。お客様から「それはこの前買ったばかりだから次は5年後です」と言われることもあり、そうした場合、いただいた名刺はシステムに登録されないまま……、といったことは少なくないでしょう。

しかし、そのお客様は5年後には買い換えてくれる可能性があります。見込み案件をどれだけ持っているかは、売上・受注に大きく影響します。目先の利益だけを追うのではなく、お客様と関係を維持することが非常に重要です。

ただ、見込み案件を個人で保持していると、異動や転職によって次の商談につなげるチャンスを逃しかねません。属人化を避けられるように、SKYPCEには営業を支援する多様な機能が搭載されています。

具体的には、メールを一斉送信できる「One To Oneメール送信」があります。名刺情報は企業内で共有しているため、営業以外の部門もメールを送信できます。メールの情報に関心を持ってもらえれば、見込み顧客として関係をつなぐことができますよね。

また一斉送信の際、差出人には「名刺を交換したAさん」のように名前を設定できます。受け取る側は「名刺交換をしたAさんがメールを送信した」と認識するため、存在を覚えてもらいやすくなります。

お客様との関係性をメンテナンスできる「活動記録」

もう一つ、今回のバージョンアップで紹介したいのは、日々の営業活動(いつお客様を訪問し、どんな話をしたかなど)を記録する「活動記録」です。

見込み案件の場合、お客様との関係づくりを記録する仕組みはこれまでのSFAにはありませんでした。SKYPCEの「活動記録」は名刺に紐づけられ、見込み案件のお客様とのやりとりを全て記録できます。

定期的な人事異動で営業担当が変わることは珍しくありません。追いかけたいお客様がいても引き継ぎが難しく、関係が途切れた経験は少なからずあるでしょう。後任が引き継ぎ前の進捗状況を確認したくとも、詳細を把握できないケースも見受けられます。

「活動記録」を見れば、追いかけたいお客様がいつ誰と何を話していたかがわかります。後任はお客様と名刺交換をするだけで、引き継ぎをスムーズに行えます。「活動記録」は社内で共有できるため、お客様との関係を担当営業がメンテナンスできているか、組織全体が管理できます。

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    「活動記録」機能の活用イメージ

SFAやCRMとの連携機能でさらに広がるSKYPCEの可能性

営業でよくある困りごとは、客先を定期訪問する際に「話すネタがない」というもの。商談になる前、つまり関係性をつないでいる期間において、どんな話をするかはとても重要です。

私たちはSKYPCEに取り込んだ名刺情報から、企業のニュースを配信する機能の追加を進めています。SKYPCEに登録された企業名とネットニュースの情報を照合し、該当する企業のニュースを抽出して表示でき、担当営業が訪問する際の“話のネタ”としても活用いただけます。

またSKYPCEでは、SFAやCRMとの連携機能を現在準備しています。SKYPCEに取り込んだ名刺データをSFAやCRMに送ることができ、マスター登録の手間を省けます。この機能を追加できる理由は、スキャンした名刺データをOCR、AI、機械学習、人間の目で何重にもチェックし、整合性をチェックしているからです。

ここまでご紹介した「One to Oneメール」「活動記録」は、オプションではなく標準機能として提供します。単なる“名刺管理サービス”に留まらず、ビジネスチャンスを生む“営業支援サービス”としての機能をこれからも強化し、皆様をサポートします。今後も進化しつづけるSKYPCEにどうぞご期待ください。

営業支援 名刺管理サービス「SKYPCE」

営業支援 名刺管理サービス「SKYPCE」は、“業務で得た名刺情報は会社の重要資産”をキーワードに、企業における“正しい名刺管理”の実現を支援します。また、管理の先にある“活用”に関しても、新しい機能を続々とリリース予定。より営業支援を明確に打ち出すサービスとして、これからもバージョンアップしていきます。

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    写真はイメージ

https://www.skypce.net/


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