パソコン工房を運営するユニットコムから登場した、「SOLUTION-S06M-131-UHS」。幅約96mmのスリムな筐体を採用しており、机の上に置いても圧迫感が少なくジャマになりにくいのが大きな特徴。また最新の第13世代Intel Coreプロセッサーを採用しており、普段使いからオフィスワークまで幅広いシーンで快適に使用することができる。

  • ユニットコムのスリムビジネスPC「SOLUTION-S06M-131-UHS」

今回、その実機を試すことができたので、使用感やパフォーマンスなどを詳しく紹介していこう。なお、現在販売中の最新モデルは、「500GB NVMe対応 M.2 SSD」が搭載された「SOLUTION-S06M-131-UHX-L」となっている。

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場所を選ばず設置できる省スペースなデスクトップPC

一般向けのPCからゲーミングPCまで幅広いジャンルの製品を展開しているユニットコム(パソコン工房)のBTOパソコンブランド「iiyama PC」。そのうち、ビジネス向けのラインナップが「SOLUTION∞(インフィニティ)」シリーズだ。

  • 幅約96mmのスリムな筐体を採用した「SOLUTION-S06M-131-UHS」

今回試した「SOLUTION-S06M-131-UHS」は、同シリーズのデスクトップPCのなかでもスリムな筐体を採用したモデル。本体幅は約96mmで、奥行は約402mm、高さは約330mmと省スペースなため、机の片隅や足元の隙間などにも無理なく設置することができる。製品には縦置き用のスタンドが同梱されており、吸気口を塞がないように本体底面に装着してほしい。

  • 製品に付属の縦置き用スタンドを装着した状態。装着時は本体幅が最大約187mmとなる

コンパクトながら通気性を重視した造りになっており、本体前面にはメッシュ状のドライブベイカバーが搭載されている。また本体左側面と背面には通気口が設けられており、前面から取り込んだ空気を効率よく排出できる仕組み。スリムタワーPCとしては冷却性能が高く、長時間の連続駆動でも安定した動作が可能だ。

本体カラーはブラックが基調で、装飾的な要素を極力排したシンプルな外観になっている。質実剛健で主張しすぎないデザインのため、オフィスや自宅の作業環境にも違和感なく溶け込んでくれそうだ。

  • 本体前面にはメッシュ状のドライブベイカバーが搭載されている

  • 本体左側面や背面にも通気口が設けられている

スリム筐体でもインタフェースは充実

省スペースな筐体を採用しながら、メンテナンス性に優れているのも本製品の特徴。本体内部へは、背面のネジを4つ外して左側面のパネルをずらせば容易にアクセスすることができる。

  • 左サイドパネルを外したところ。メンテナンス性に優れているのも特徴のひとつ

ミニタワーやミドルタワーほどではないものの拡張性が確保されており、PCI Express4.0x16が1基、PCI Express3.0x1が2基搭載されている(いずれもLowProfile)。メモリスロットは2基、M.2スロットも2基用意。また拡張ベイは5.25インチと3.5インチベイが1基ずつあるほか、シャドウベイ(3.5インチ×2、2.5インチ×1)も搭載されている。

  • マザーボード部分

試用機の場合は、このうち片方のメモリスロットに8GBのメモリが、また2.5インチベイにSATA接続のSSDが搭載されていた。直販サイトのBTOでは、光学ドライブやカードリーダー、Wi-Fi、セカンドストレージなどを選択して搭載することが可能だが、ある程度知識のある人なら自力で増設・交換するのも難しくなさそうだ。

もっとも、BTOではビジネスで求められる耐久性や信頼性などを検証したパーツが厳選されているため、長時間の安定駆動を重視するなら購入時にBTOでカスタマイズしておくことをおすすめする。

  • 5.25インチベイなども用意されており、BTOで光学ドライブを内蔵することが可能

インタフェースは本体前面にUSB 3.0×2、USB 2.0×2、ヘッドフォン端子×1、マイク端子×1が、本体背面にUSB 3.2(Type-C)×1、USB 3.0×2、USB 2.0×2、LAN×1、DisplayPort×1、HDMI×1、アナログ6chサウンド(ライン出力×1/ライン入力×1/マイク入力×1) が搭載されていた。ビジネス用途には十分過ぎるほどで、複数の周辺機器をつないで使う場合でもポート不足に悩むことは少なそうだ。

  • 本体前面にUSB 3.0×2、USB 2.0×2、ヘッドフォン端子×1、マイク端子×1が搭載されている

  • 本体背面にUSB 3.2(Type-C)×1、USB 3.0×2、USB 2.0×2、LAN×1、DisplayPort×1、HDMI×1、アナログ6chサウンド(ライン出力×1/ライン入力×1/マイク入力×1) が搭載されている

画像編集や軽い動画編集にも対応できるパフォーマンス

評価機には、CPUとして4コア8スレッドの第13世代Intel Core i3-13100プロセッサーが搭載されていた。グラフィックスはCPU内蔵のUHD Graphics 730で、メモリは8GB(シングルチャネル、DDR4-3200)、ストレージは480GB(SATA SSD)という構成だった。

今回はそのパフォーマンスをチェックするため、「CINEBENCH R23」「PCMark 10」「3DMark」「CrystalDiskMark」などのベンチマークソフトでスコアを測ってみた。

まず、CPUの性能を測る「CINEBENCH R23」は、次の結果になった。

CINEBENCH R23
CPU(マルチコア) 8676pts
CPU(シングルコア) 1718pts

エントリークラスのCore i3ではあるが、マルチコアもシングルコアも第12世代のモバイル向けCore i7くらいのスコアは出ており、普段使いやオフィスワークには十分な性能であることがわかる。

続いて、PCの総合的なパフォーマンスをチェックするため「PCMark 10」を実行してみた。

PCMARK 10
総合スコア 4619
Essentials 9298
Productivity 6497
Digital Content Creation 4429

快適さの目安となるスコアは、基本性能を示すEssentialsが4100以上、ビジネスアプリのパフォーマンスを示すProductivityが4500以上、クリエイティブアプリのパフォーマンスを示すDigital Content Creationが3450以上。本機はいずれのスコアも上回っており、普段使いやOfficeを使ったビジネス文書作成はもちろんのこと、ちょっとした画像編集や動画編集などにも対応できる性能を持っていることがわかる。

次に、グラフィック性能を測るため「3DMark」も試してみた。

3DMARK Time Spy
Time Spy score 671
Graphic score 583
CPU score 4768
3DMARK Fire Strike
Fire Strike score 1806
Graphic score 1962
Physics score 16005
Combined score 618
3DMARK Night Raid
Night Raid score 8215
Graphic score 7909
CPU score 10532

CPU内蔵グラフィックスということもあってスコアは低めだが、動画視聴やオンライン会議、ちょっとした画像編集など、普段使いやオフィスワークには十分なパフォーマンスではある。

  • 3DMARK Fire Strikeの結果

このほか「CrystalDiskMark」でストレージの性能も測ってみた。試用機にはSATA接続のSSDが搭載されていたが、シーケンシャルリードが約550MB/sという結果だった。一般的なオフィスワークには十分な速度。より高速なストレージを必要とする場合はBTOでNVMe対応 M.2 SSDを検討してみるといいだろう。

CrystalDiskMark
1M Q8T1 シーケンシャルリード 554.48
1M Q8T1 シーケンシャルライト 497.89
1M Q1T1 シーケンシャルリード 495.59
1M Q1T1 シーケンシャルライト 472.27
4K Q32T1 ランダムリード 308.67
4K Q32T1 ランダムライト 320.27
4K Q1T1 ランダムリード 29.99
4K Q1T1 ランダムライト 74.36

本体幅約96mmのスリムな筐体に第13世代Intel Core i3プロセッサーを搭載した「SOLUTION-S06M-131-UHS」。

BTOではメモリやストレージのカスタマイズのほか、グラフィックボードを選択して搭載することもできるので業務内容によっては検討するといいだろう。

なお、レビューした「SOLUTION-S06M-131-UHS」は現在人気のため在庫切れになっているが、500GB NVMe対応 M.2 SSDが搭載された最新モデル「SOLUTION-S06M-131-UHX-L」は好評発売中。置き場所を選ばない省スペースなPCがほしいと考えているユーザーや、業務を快適に行えるリーズナブルなPCを探している人にはぜひ注目してみてほしい。

「500GB NVMe対応 M.2 SSD」が搭載された
「SOLUTION-S06M-131-UHX-L」の詳細はコチラ

標準スペック

メーカー ユニットコム
モデル名 SOLUTION-S06M-131-UHS [Windows 11 Home]
型番 ISoDEs-S06M-A131-UHCSB
OS Windows 11 Home [DSP版]
形状 スリムタイプ / microATX
CPU型番 Core i3-13100
コア数 4コア
スレッド数 8スレッド
最大クロック数 4.50GHz
基本クロック数 3.40GHz
CPUクーラー トップフロー空冷クーラー
グラフィックス UHD Graphics 730
メモリ規格 DDR4-3200 DIMM (PC4-25600)
メモリ容量 8GB(8GB×1)
メモリスロット数 2
1stストレージ 480GB Serial-ATA SSD
光学ドライブ 光学ドライブ非搭載
チップセット Intel B660
オーディオ機能 High Definition Audio subsystem
有線LAN機能 1000BASE-T
無線機能 非搭載 ※無線機能は別途カスタマイズにてオプション選択可能
キーボード 日本語キーボード
マウス・ポインティングデバイス 光学式マウス
電源 400W 80PLUS BRONZE認証 TFX電源
拡張スロット1 PCI Express4.0 [x16] LowProfile
拡張スロット2 空き LowProfile
拡張スロット3 PCI Express3.0 [x1] LowProfile
拡張スロット4 PCI Express3.0 [x1] LowProfile
拡張ベイ 5.25インチベイ×1 ,3.5インチベイ×1 ,3.5インチ内蔵ベイ×2 ,2.5インチ内蔵ベイ×1
外部端子(前面) ヘッドフォン端子×1 ,マイク端子×1 ,USB 3.0×2 ,USB 2.0×2
外部端子(背面) アナログ6chサウンド(ライン出力×1/ライン入力×1/マイク入力×1) ,USB 3.2-Type-C×1 ,USB 3.0×2 ,USB 2.0×2 ,1000BASE-T LANポート×1 ,マザーボード側ディスプレイ出力(DisplayPort×1/HDMI×1)
内部端子 M.2×2(Key ID:M/PCIe Gen4 x4 /Type:2260/2280) ,SATA 6Gbps×4 ,内部USB 3.0(×4ポート分/20Pin×2) ,内部USB 2.0(×4ポート分/10Pin×2)
TPM TPM2.0(Intel PTT)
主な付属品 電源ケーブル ,各種マニュアル ,保証書
サイズ 約幅187mm×奥行410mm×高さ346mm ※縦置き用スタンド・突起物含む ,約幅96mm×奥行402mm×高さ330mm ※突起物除く

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