マウスコンピューターからフルタワー型ケースを採用したゲーミングデスクトップPC「G-Tune PP-Z」が登場した。

  • マウスコンピューターのゲーミングPC「G-Tune PP-Z」

強化ガラスなどを使用した美しい筐体に最新の性能を搭載しており、ゲームを快適に楽しめるのが特徴。今回、その実機を試すことができたので、製品の外観や使用感、パフォーマンスなどを紹介していこう。

レビュー製品の詳細はコチラ

シャープで美しいフォルムのケースを採用

マウスコンピューターのラインアップのうち、ゲームに特化したブランドが「G-Tune」だ。持ち運びに適したノートPCから据え置き用のデスクトップPCまで利用シーンに合わせた幅広い製品が用意されているが、なかでもパフォーマンスにとことんこだわっているのがフルタワー型のPCケースを採用したシリーズ。今回試した「G-Tune PP-Z」もそのひとつだ。

本体サイズは突起物を含めて幅が約220mm、奥行きが490mm、高さが501mmとなっており、かなり大きめ。質量も約16.9kgと結構あるので、設置の際は1人より2人で行った方が安心だ。実際、製品にも「箱から取り出す際は2人以上で行ってください」という注意書きが添付されている。

筐体は直方体で、曲線や突起などが極力排除されたシャープなフォルムになっている。フロントはブラックのダーククロム強化ガラスと、ヘアライン処理が施された深みのある赤色のアルミパネルが採用されており、美しく凛とした佇まいが印象的。評価機はサイドパネルがスチール製だったが、BTOオプションでスモーク加工された強化ガラスサイドパネルを選択することも可能だ。LEDイルミネーション内蔵の光るパーツにこだわりたい場合などは、ガラスサイドパネルを検討してみるといいだろう。

スチール製のサイドパネルは本体にネジで留められており、このネジを外すことで簡単に内部にアクセスすることができる。ちなみにオプションのガラスサイドパネルの場合は、上部にアタッチメントが搭載されており、それをプッシュすることでより簡単にパネルを外せるようになっているようだ。

本体底面は前後に大型スタンドが搭載されており、設置した際に床との間に少し隙間ができるようになっている。底面はほぼ全体が吸気口になっており、外気を効率的に取り込むことが可能。その際、ほこりなどはメッシュ状のダストフィルターでキャッチされ、内部に入り込まないようになっている。ダストフィルターは本体左サイドから簡単にスライドして脱着することができる。

  • 幅約220mm、奥行き490mm、高さ501mm(突起物含む)のフルタワー型PCケースを採用

  • 評価機はスチール製のサイドパネルだったが、BTOオプションで強化ガラスサイドパネルを選択することも可能

  • サイドパネルは比較的簡単に取り外して内部にアクセスすることができる

  • 本体底面全体で吸気を行う構造になっている

  • 底面のダストフィルターは本体側面から簡単にスライドして脱着できる

エアフロー効率にこだわった内部構造

フルタワー型だけあって、ケース内部はかなり余裕のあるレイアウトになっている。ケーブル類もきれいにまとめられており非常に整然とした印象。パーツのメンテナンスや交換、清掃などがしやすそうだ。

ケース内はフロントから見て左側にグラフィックスボードやCPU、メモリ、M.2スロットなどが、右側にストレージ(2.5/3.5インチベイ)や光学ドライブが、上部の専用エリアに電源ユニットが配置されている。ストレージや光学ドライブは垂直に配置されており、そのぶんグラフィックスカードやCPUのあるメインスペースが広めにとられている。メーカーによれば、350mm長の大型グラフィックスカードを複数搭載できるスペースを確保しているとのこと。拡張スロットはPCI Express ×16が2(うち、空きが1)、PCI Express ×1が3(うち、空きが2)となっている。

底面から取り込んだ外気は、グラフィックスカードをダイレクトに冷やし、そのままCPUや電源ユニットなどを冷却しながら背面の120mmの大型ファンで排出されるようになっている。エアフロー効率はかなりよいようで、後述するようにベンチマークテストを実施中もCPUやGPU温度が一定以上上がらず、長時間連続で高負荷な処理をさせた場合もパフォーマンスが落ちることなく動作が安定していた。

インタフェースは、本体前面にUSB 3.0 Type-A×2、USB 2.0 Type-A×2、マイク入力/モノラル×1、ヘッドホン出力×1、スロットイン式の光学ドライブが、本体背面にUSB 3.2 Type-C×1、USB 3.0 Type-A×4、USB 2.0 Type-A×2、LAN(2.5GBASE-T/1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T対応)、マイク入力×1、ラインイン×1、ラインアウト×1、リアスピーカー×1、センター・サブウーファー×1、SPDIF/オプティカル/角型×1が搭載されている。

映像出力端子は、評価機の場合はDisplayPort×3、HDMI×1が搭載されており、最大4画面の同時出力が可能だった。

  • PCケース内部。グラフィックスカードやCPUなどがある左側は、かなりゆとりのあるレイアウトになっている

  • 反対側には、2.5インチベイ×2、3.5インチベイ×1、スリム光学ドライブが垂直に配置されている

  • 本体前面には、USB 3.0 Type-A×2、USB 2.0 Type-A×2、マイク入力/モノラル×1、ヘッドホン出力×1、光学ドライブが搭載されている

  • 本体背面には、USB 3.2 Type-C×1、USB 3.0 Type-A×4、USB 2.0 Type-A×2、LAN(2.5GBASE-T/1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T対応)、マイク入力×1、ラインイン×1、ラインアウト×1、リアスピーカー×1、センター・サブウーファー×1、SPDIF/オプティカル/角型×1が搭載されている

  • 評価機のグラフィックスカードはGeForce RTX 3070で、映像出力端子はDisplayPort×3、HDMI×1が搭載されていた。いずれも最大8K(7,680×4,320)/60Hzでの出力に対応している