スマートフォンの普及により、今や日本人の必需品となりつつあるモバイルバッテリー。年末年始の家族旅行や帰省、冬の行楽シーズンを前に、購入を考えている人も多いだろう。しかし、案外価格やサイズばかりが気になって、どれを選べばいいのかわからない、という人も多いのでは?
そこで、モバイル機器やフラッシュメモリーメディアに強く、世界的シェアを持っているシリコンパワーのモバイルバッテリーを例に、性能やスペックを紹介しつつ、使用目的に合ったモバイルバッテリー選びの方法をご紹介していこう。

▼モバイルバッテリーはライフライン?

モバイルバッテリーとは:リチウムイオン充電池を内蔵
            USBポート経由で給電できる持ち運び可能なバッテリー

モバイルバッテリーはスマートフォンだけでなく、今や携帯ゲームやデジタルカメラ、果ては電熱式のカイロなど、さまざまな機器の充電に対応しており、ますます汎用性の高い電源として重要な役割を果たすようになっている。特に2018年は国内での自然災害が多く、特に9月に北海道で発生した大規模停電のときは、まさに命綱として大活躍したのは記憶に新しいところだろう。 旅行や外出時など、モバイルバッテリーは唯一の充電手段となるケースもある。イザというときに備えて、信頼できる製品を持ち歩くようにしよう。

▼モバイルバッテリー選び方のPOINTは【容量】【出力】【サイズ】

モバイルバッテリーにはさまざまなサイズや価格、形状の製品があるが、基本的に製品を選ぶ際の指標としては【容量】と【出力】、【サイズ】となる。各項目に分けて紹介していこう。

【容量】

たとえば最近のスマートフォンは本体も大型化していることもあり、概ね2000~3000mAh前後のバッテリーを搭載しているが、これを1回満充電にするには、最低でも同程度の容量を持つモバイルバッテリーが必要なわけだ。多少余裕をとって、5000mAhが最低ラインと考えればいいだろう。

【出力電流】
USBポートから何アンペア(A)の電流が供給できるかという点だ。通常、USBポートの出力は、規格上5V・500mA=2.5Wまでとなっている(USB 2.0まで)。しかしスマートフォンやタブレットの中には、1A以上の電流を流すことで急速充電が可能なものがある。こうした機器に対応し、急速充電が可能なポートを用意したモバイルバッテリーがある。

機器によって表記はまちまちだが、「2A~2.4A」、「10W~12W」、または「高速充電対応」などと謳っている場合が多い。自分が接続したい製品が急速充電に対応しているか、何台の機器を持ち歩くことになるか、という点をよく確認しておこう。

なお、モバイルバッテリー自身はmicroUSB経由で充電する製品がほとんどだ。モバイルバッテリー自身が急速充電に対応していればいいが、そうでない場合は、満充電するのに数時間かかる。特に10000mAh超えの製品は一晩でも充電しきれないことがあるので、旅行などで長期間使用する場合は気をつけたい。

【サイズ】
同じ容量の製品でも使用している電池の種類や性能によって、2倍程度の差がつくことも珍しくない。基本的には持ち運ぶものなので、より小さく、より軽く、より薄い製品ほど優秀だと言っていいだろう。

ちなみに、リチウムイオン充電池には気温が低くなると出力が下がるという特性がある。これからのシーズン、気温が低い場所では利用できる容量が小さくなりがちなので、少し余裕を持って大きめの容量を準備しておこう。