ハードウェアメーカーとデータ活用のプロがタッグを組むこと

―― ちなみに、リプレックスさんの活動はM&A前後で何か変化はありましたか?

大中氏「当社の特性、例えばアプリのリリース間隔などの機動力は変えないようにと配慮していただいているので、働き方はあまり変わらないですね。ある程度は独立して動いたほうがいいとも判断いただいて、弊社のオフィスもカシオさんの本社とは別ですし」

柳氏「お互いの長所を維持したほうが刺激しあえますしね。私が嬉しく感じるのは、リプレックスさんと一緒にお客さま企業のオフィスにうかがうと、アプリとEXILIMの連携を今後も強化していくんだなという期待感を、先方に持っていただけることですね」

―― 将来的に、Sceneが1つの「プラットフォーム」になる可能性も?

大中氏「そこなんです。Sceneがスマートフォンにプリインストールされる状況になり、世界で『写真の整理はScene』という認識が広まれば、色々な製品と連携する価値が高まると思うんですよね」

Sceneの画面例

―― SceneにEXILIM Connectを組み込むことについてはいかがですか? すべての機能とはいかないまでも、EXILIMと通信する部分だけとか。

柳氏「進化の可能性としてはあり得ると思います。使い勝手を考えれば、アプリが2つ必要になるよりは、1つで済むほうがいいですよね。

ただ、Sceneを使っている方には違和感があるかもしれませんから、『Sceneを使えばEXILIMとすぐつながる』という動線ができれば可能かなと考えています。まずはSceneを多くの方に使っていただき、その次に『EXILIMと使うと便利』と思えるプラットフォームを作っていけたら」

―― 今後、EXILIMの新モデルには、エクシリムオートトランスファーの搭載はデフォルトですね(笑)。

柳氏「基本的にはそうですね。EXILIMのカメラとしての性能向上は続けますが、機能面を含めてすでに『お腹いっぱい』のユーザーさんも多いんです。だからこそ、EXILIMの性能と機能を生かす別の楽しさを提案することが大切です。

現在は、高性能のハードウェアとおもしろい体験を主従関係で考えると、体験が主になります。カシオは簡単で美しい写真が撮れるEXILIMを開発し、Sceneは閲覧アプリのデファクトスタンダードを狙う。撮った先にこんな未来があるかも……と考えながら使い方を広げ、世界中に新たな文化を作りたいです」

EXILIM EX-ZR1700

サービス優先でハードウェアを考える時代

―― 今後はグローバル展開もありますか?

岡崎氏「すでに、Sceneのダウンロード全体で、約6割が海外なんです。日本語のほか7カ国語にも翻訳されています。最近は、ロシア語圏やアラビア語圏から、ローカライズしてほしいと熱いメールをもらうこともあります(笑)。その地域のニーズに沿った展開もできそうですよね。EXILIMを買った人がSceneを使うという流れも、後押しになるのではないでしょうか」

柳氏「中国や台湾では、EXILIMを購入されてからSceneをダウンロードする方も多いので、連携のシナジーはできていると思います。逆に、Sceneの便利さにどっぷりつかってもらい、そこからEXILIMにたどり着いてもらえたら最高ですね。

今のお客さまは、まずアプリを使い、それをより便利にする周辺ギアを買うという方が増えています。『サービス』から『機能』に進む流れといえます」

―― 昔とは反対ですね。

柳氏「ええ。以前は『ハードウェアありき』でしたが、現在はアプリやサービスが最初の入り口でしょうね。

世の中の動きを見れば、ハードウェアの作り手である私たちにも変化が必要で、サービスと一緒に進化することが大切だと思っています。サービス側も、未来を見ればハードウェアとつながる必要があるでしょう。そう考えると、EXILIMとSceneは、半歩リードしたコラボレーションを実現できています」

大中氏「その一例として、Withingsのように、ネット上の健康管理サービスを軸にハードウェアを開発する企業も出ています。Sceneもそんな風に、『EXILIMを買えばもっと便利になる』と感じてもらえるサービスに成長させていきたいですね」

リプレックス社にて。世界に羽ばたくハード&ソフトの仕組みづくりに期待したい

(マイナビニュース広告企画 提供 : カシオ計算機)

[PR]提供:カシオ