2016年2月、ファーウェイが満を持して発表したWindows 10タブレット「HUAWEI MateBook」(以下、「MateBook」)。大きな注目を集めたこの2in1タブレットが、この夏ついに発売となる。Microsoftの「Surface」や、Appleの「iPad Pro」と真正面から競合する製品だけに、ファーウェイの意気込みのほどがうかがえる。スマホメーカーが手がけるWindowsタブレットは、どのような特徴を備えているのだろうか。
2-in-1タイプの12型Windows 10タブレット「MateBook」
ファーウェイの「MateBook」は、10点マルチタッチに対応した12型のIPS液晶ディスプレイを備える2-in-1タイプのWindows10タブレットだ。解像度はアスペクト比3:2となる2160×1440ドット。本体カラーはグレーリアパネル+ブラックタッチボード、ゴールドリアパネル+ホワイトタッチボードの2種類が用意されている。まずは本体のディテールを詳しく見ていくことにしよう。
本稿で試用する端末はグレーリアパネル+ブラックタッチボードモデル。グレーとブラックを基調とした、スーツ姿のビジネスパーソンにも似合うシックなデザインだ。本体寸法はW278.8×D194.1×6.9mm。アルミ製のフルメタルボディを採用しながらも、本体の厚みがわずか6.9mmに抑えられている点が興味深い。また、約9時間稼働を実現する33.7Whの大容量リチウムイオンバッテリーを搭載しているにも関わらず、重量は約640gと非常に軽い。WindowsタブレットながらもWindows端末らしからぬ雰囲気が垣間見えるのは、これまでスマートフォンを作ってきたファーウェイだからかもしれない。
美しいダイヤモンドカットに最低限のインターフェース
液晶パネルが配置されたタッチボードは、ファーウェイのスマートフォンやタブレットでお馴染みのダイヤモンドカット加工。表面から浮き上がるように配置されたガラスが、光を反射する様子が美しい。電源ボタンは本体右上に配置されており、さらに右側面には指紋認証センサーを搭載。この指紋認証はWindows 10の復帰からユーザー認証までをワンタッチで行え、これまでのWindows PCにはない使い勝手を実現している。このような発想は、もともとスマホメーカーであるからこそ生まれたものだろう。
ダイヤモンドカット加工による美しいデザインが特徴。右側面下部には裏表の区別なく挿入できるUSB 3.0 Type-Cを搭載 |
電源ボタンは本体右上に配置。また右側面にはWindows 10の認証に便利な指紋認証センサーを備える |
6.9mmの厚さながらも、本体上側面にはステレオスピーカー、左側面にはデジタルマイク、液晶上部には500万画素Webカメラを搭載している。本体に装備されているポートは、右側面下部のUSB 3.0 Type-Cと、左側面上部のヘッドセット用端子の2つのみ。USB3.0 Type-Cはバッテリーへの給電にも使用される。また、実用性を考慮し、本機には拡張用の周辺機器としてポートリプリケータ「MateDock」が用意されている。「MateDock」については次ページで詳しくお伝えしよう。
パッケージに同梱される付属品は、USB 3.0 Type-C用充電アダプタ、USB 3.0 Type-Cケーブル、USB 3.0 Type-C to microUSBケーブル、USB 3.0 Type-C to microUSB変換アダプタの4点だ。USB3.0 Type-C用充電アダプタは12V/9V/5V・2Aに対応した製品。一般的なUSB充電器では本体の充電は出来ないが、逆に他のUSB機器の充電は、このアダプタで可能だ。