キレイで速い! モノクロレーザープリンター「HL-L5200DW」をレビュー

ここからは5月に発表された新モデルのうち、モノクロレーザープリンターの「HL-L5200DW」についてレビューする。

コンパクトでシンプルな本体

モノクロレーザープリンターの「HL-L5200DW」は、本体サイズ幅373×奥行き388×高さ255mmで、重量は10.7kg(消耗品含む)だ。モノクロレーザープリンターとしては比較的コンパクトで、キャビネットやバックカウンターに設置してもじゃまにならないだろう。本体カラーはブラックで、シンプルなデザインを採用している。

HL-L5200DWの本体前面(写真左)と背面(写真右)

左側面(写真左)と右側面(写真右)

給紙トレイは前面に用意されている。標準給紙トレイは本体下部に用意されており、A4用紙を最大250枚セット可能だ。前面部分を開くと多目的トレイとなり、A4用紙なら最大50枚給紙できる。

前面下部に用意されている標準給紙トレイ。最大給紙枚数はA4用紙で250枚

前面部右下にある小窓から、用紙の残量を確認できる

フロント部分を開くと多目的トレイが現われる。普通紙のほか、封筒や厚手の用紙を給紙可能だ

フロントオペレーションでメンテナンスが手軽

本体天面部にあるボタンを押すと、フロントカバーが開く。トナーカートリッジは、ここから出し入れが可能だ。「JUSTIO」シリーズではカートリッジ交換や給紙がすべて前面部で完結する「フロントオペレーション」仕様になっているのだが、実際に使ってみると背面に回ったり本体を動かしたりする必要がないので便利だ。

フロントカバーを開いた様子(写真左)。ここからトナーカートリッジを抜き出す(写真右)

トナーカートリッジとドラムユニット「DR-60J」(写真左)。利用する際は、ドラムユニットにトナーカートリッジを取り付ける(写真右)。トナーカートリッジには約3,000枚の印刷が可能な標準タイプ「TN-61J」と約8,000枚の印刷が可能な大容量タイプ「TN-62J」の2種類が用意されている。

バックカバーは、背面排紙時のトレイとして利用可能だ。厚手の用紙や折り目/反りがつきやすい特殊な用紙を使う場合は、ストレート印刷でここから排紙するといい。また紙詰まりを解消する際もこのカバーを開けば、詰まった紙を取り除きやすくなるので、メンテナンスも安心だ。

天面部にあるトレイの最大排紙枚数は150枚。背面トレイは普通紙なら1枚、はがきなら最大15枚だ

有線LANと無線LANに対応

インターフェースとしてはPC接続用のUSB2.0端子と、有線LAN端子(100BASE-TX対応)が用意されている。無線LANはIEEE802.11b/g/n対応だ。

背面部右側には有線LAN端子とUSB2.0(Type-B)端子が用意されている

天面部の排紙トレイの左側には、操作パネルが用意されている。基本的な設定や操作はPCから行なうため、ボタン構成はシンプルだ。必要な機能のみ用意されているので、あれこれ迷うこともない。

天面部分の操作パネル。液晶ディスプレイは1ライン表示で、ステータスやメニューなどを表示する

これだけシンプルな操作パネルなのだが、ここからネットワーク設定を行なうことができたのは少し驚いた。と言っても今回はWi-Fiボタンを使ってWPS接続を利用したので、面倒な操作は一切行なっていない。もちろん、SSIDとパスワードを使った手動設定にも対応している。

操作パネルのWi-Fiボタンからネットワーク設定を開始し、無線LANルーターのWPSを有効にするだけで接続できた

ネットワークに接続すれば、あとはPCからブラウザーを使って各種機能を設定できる。専用ユーティリティーをインストールする必要がないので、非常に手軽だ。

ブラウザーから本体のIPアドレスにアクセスして、設定画面を表示する。ネットワークやセキュリティの機能などを利用できる

印刷スピードと品質をチェック

今回試用した「HL-L5200DW」の印刷スピードは、カタログ上では毎分約40枚とされている。この数値が本当に実現されているのか、実際に大量にプリントして印刷速度を計測してみた。

PCから無線LAN経由で印刷を開始したところ、給紙が始まってから1枚目が排紙されるまでにかかった時間、いわゆる"ファーストプリント"の時間はおよそ7.4秒だった。カタログ上では7.2秒とされているので、ほぼ同等の結果と見ていいだろう。

A4サイズの書類を連続印刷したところ、2分間で75枚排紙された。ファーストプリントで7.4秒かかっているため、残り112.6秒で74枚排紙されたということは、1秒あたり0.657枚で、つまり60秒で39.43枚となる。公称値では約40枚とされているので、ほぼスペックどおりの結果だと言っていい。

印刷品質についても、十分満足できる仕上がりだ。線はにじみがなくシャープで、くっきりと鮮やかにプリントされている。試しに3年前に購入した某社インクジェット複合機のフラグシップモデルと印刷品質を比べてみると、線が非常にクリアで、細かなドットも潰れることなくプリントされていることがわかった。

モノクロレーザーの「HL-L5200DW」(写真左)とインクジェット複合機(写真右)の印刷品質の違い。拡大するとレーザーのほうが、線がなめらかだが、インクジェットのほうはにじみによって多少のがたつきがあることがわかる

以上、ここではモノクロレーザープリンターの「HL-L5200DW」についてレビューをおおくりした。実際に使ってみて感じたのだが、印刷専用のプリンターとしてはデザイン面でもスペック面でも、非常に高いクオリティーに仕上がっている。たとえば店頭や各種施設のカウンターなどに配置してもじゃまになることがなく、目的の書類を迅速かつ高品質に出力することができそうだ。その上ランニングコストが安く、耐久性が高いとなれば、実用性はトップクラスと言えるのではないだろうか。

シーンに合わせたバリエーション豊かなモデルを用意

今回は「HL-L5200DW」についてレビューしたが、そのほかのモデルについても軽く説明しておこう。

フル機能&ハイスペックな「MFC-L6900DW」 フラグシップモデルの「MFC-L6900DW」は、ファクス機能対応のモノクロレーザー複合機。モノクロ印刷の速度は1分あたり約50枚で、給紙枚数は520枚(標準給紙トレイ)+50枚(多目的トレイ)。オプションの「TT-4000」を利用することで、最大2,650枚の給紙が可能となる。

ADFのセット枚数は最大80枚で、「JUSTIO」シリーズのなかでは最大容量を誇る。もちろん両面の同時スキャンも可能だ。装置としての寿命は約60万枚あるいは5年間で、耐久性に優れている点も魅力。中規模クラスのオフィスや店舗で、オールマイティーに活用できるモデルである。

モノクロレーザー複合機「MFC-L6900DW」

ファクスを利用したい小規模オフィス/SOHO向けの「MFC-L5755DW」 「MFC-L5755DW」は、ブラックの本体カラーを採用した高速印刷モデル。フラグシップモデルの「MFC-L6900DW」との違いはモノクロの印刷速度が1分あたり約40枚で、給紙枚数が250枚(標準給紙トレイ)+50枚(多目的トレイ)、ADFの枚数が50枚、装置寿命が約30万枚あるいは5年間となっている点だ。またオプション利用時の最大給紙枚数は1,340枚(LT-6500×2)となっている。「MFC-L6900DW」でよりコンパクトにスケールダウンさせたモデルだが、そのぶん価格が抑えられている点がポイントだ。小人数のオフィスや、ファクスが必要なSOHO向けだと言える。

モノクロレーザー複合機「MFC-L5755DW」

クリニックのカウンターにピッタリな「HL-L6400DW」 「MFC-L6900DW」と同じくホワイトの本体カラーを採用する「HL-L6400DW」は、印刷機能は共通しているものの、プリントのみ対応という点が異なる。コピーやスキャンには対応していないため、店頭や施設などで顧客向けの書類を出力するのに最適だ。清潔感のあるデザインなので、医療施設や公共施設のカウンター、金融機関の窓口での利用などに向いているのではないだろうか。

モノクロプリンター「HL-L6400DW」

「HL-L5100DN」は有線LAN環境向け 今回レビューした「HL-L5200DW」よりワンランク下の位置づけとなっている「HL-L5100DN」は、本体価格が、新モデルの中でもっとも安いモデルだ。基本性能は「HL-L5200DW」に準じるものの、無線LANやWi-Fi Directに非対応である点や、日本語ポストスクリプトとの互換性がない点が異なる。セキュリティ関係の事情などで、有線LANで運用しているオフィスや店舗などで使いたい。

モノクロプリンター「HL-L5100DN」

各モデルともにランニングコストが約2円と非常に安い点は共通しているが、給紙枚数や耐久性能、プリント以外の機能などの違いにより、最適な活用シーンが異なる。ぜひ業務内容に合わせてピッタリのモデルを選んでいただきたい。

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