CrystalDiskMarkでシーケンシャルリード538.8MB/sを記録
旧モデルのSamsung SSD 840 PROは、SATA 3.0(6Gbps)対応SSDとして史上最速クラスの性能を誇っていた。後継となる今回のSamsung SSD 850 PROは、Samsung SSD 840 PROをさらに上回るスペックを実現している。そこで、その性能をじっくり検証していきたい。
テスト環境は以下の通りで、Samsung SSD 850 PROとSamsung SSD 840 PROの性能を比較してみた。今回、検証に用いたSamsung SSD 850 PROとSamsung SSD 840 PROの容量はどちらも512GBである。
■テスト環境
CPU : Core i7-3770K(3.50GHz)
マザーボード : GIGABYTE GA-Z77X-UD3H(Intel Z77 Express)
メモリ : DDR3-1600 4GB×2
グラフィックスカード : ELSA GLADIAC GTS 250
HDD : Western Digital WD10EADS(1TB)
OS : Windows 8.1 Pro Update 64bit
■Samsung SSD 850 PROのスペックパフォーマンス (下段のカッコ内はSamsung SSD 840 PROのスペックパフォーマンス) |
||||
---|---|---|---|---|
128GBモデル | 256GBモデル | 512GBモデル | 1TBモデル | |
シーケンシャルリード(MB/秒) | 550 (530) |
550 (540) |
550 (540) |
550 ( - ) |
シーケンシャルライト(MB/秒) | 470 (390) |
520 (520) |
520 (520) |
520 ( - ) |
4KB・QD1ランダムリード(IOPS) | 10,000 (9,800) |
10,000 (9,900) |
10,000 (9,900) |
10,000 ( - ) |
4KB・QD1ランダムライト(IOPS) | 36,000 (31,000) |
36,000 (31,000) |
36,000 (31,000) |
36,000 ( - ) |
4KB・QD32ランダムリード(IOPS) | 100,000 (97,000) |
100,000 (100,000) |
100,000 (100,000) |
100,000 ( - ) |
4KB・QD32ランダムライト(IOPS) | 90,000 (90,000) |
90,000 (90,000) |
90,000 (90,000) |
90,000 ( - ) |
まずは、定番の「CrystalDiskMark 3.0.3b」の結果から見ていこう。Samsung SSD 850 PRO(以下、850 PRO)のシーケンシャルリードは実に538.8MB/sにも達している。旧モデルのSamsung SSD 840 PRO(以下、840 PRO)のシーケンシャルリードも532.7MB/sと高いが、850 PROはさらに高速になっており、SATA 3.0(6Gbps)対応SSDとしてはほぼ限界の速度といえるだろう。シーケンシャルライト速度も512.2MB/sと非常に高速だ。
850 PROは、ランダムリード/ライトの性能も非常に高い。4K QD32ランダムライト速度は367.3MB/sであり、840 PROの360.6MB/sを上回っている。
CrystalDiskMark 3.0.3bの結果(ランダムデータ) |
|
Samsung SSD 850 PRO |
Samsung SSD 840 PRO |
840 PROと比較して、850 PROはランダムデータのリード/ライト性能が向上している |
データとしてすべて「0」を書き込む0Fillでも計測してみたところ、シーケンシャルリード速度は538.7MB/s、シーケンシャルライト速度は508.7MB/sであり、通常(ランダムデータ)の結果とほとんど変わらなかった。書き込みの際にデータを圧縮してから書き込むタイプのSSDでは、ランダムデータよりも0Fillのほうが性能が向上するのだが、850 PROや840 PROは、ランダムデータでも0Fillでもほぼ結果が同じだ。これは、書き込み時にデータ圧縮処理をしてないということになる。どのようなデータでも安定した性能が得られるわけで、こちらのほうが好ましい仕様といえるだろう。