起動とベンチマーク

すべての接続が終わったらケースのフタを閉め、グラフィックスカード上のコネクタとディスプレイをDVIやDisplayPortなどのケーブルで接続する。マザーボード上にもDVIやHDMIなどのコネクタがあるが、グラフィックスカードを装着した場合は本体のコネクタは通常使用しない。キーボードとマウスをUSBポートに、電源ケーブルをコンセントに接続して電源を投入し、メーカーロゴが表示されたところでDELキーを押し、BIOSセットアップ画面に入ることができれば組み立ては成功だ。

今回は、あらかじめ別のPCでUSBメモリにWindows 7のインストールメディアを作成し、USBメモリからOSのインストールを行った。なお、この場合BIOSセットアップ画面でSecure Bootの項目を[Disabled]にし、Windows 8 Featuresの項目では[Other OS]を選択しないと、インストールメディアが認識されなかった。特に、既にWindows 8をインストールしたHDDが接続されている場合は、これらの変更を行わないとHDD以外からの起動が行えないので注意しよう。

BIOSセットアップ画面からSecure BootとWindows 8 Featuresの設定を変更し、Windowsのインストールメディアで再起動する

Windowsのインストール直後は、グラフィックスカードおよびマザーボード上のいくつかのデバイスが認識されていない状態なので、NVIDIAのWebサイトからGeForceのドライバー、GIGABYTEのWebサイトからはチップセット、VGA、オーディオ、USB 3.0、LANの各ドライバーをダウンロードしそれぞれインストールしていく。GIGABYTEのサイトからダウンロードできるVGAドライバーはGeForceではなく、Core i5の内蔵グラフィックス機能なのでゲームをするだけなら不要にも思えるが、動画エンコードソフトなどの中にはCPU側のグラフィックス機能を利用してエンコードを高速化する機能を持つものもある。インストールしておくのが良いだろう。

Windows 7インストール直後の状態では一部のデバイスがまだ動作していない。

GIGABYTEのサイトからドライバーをダウンロードしてインストールし、すべてのデバイスを正しく動作させる

お待ちかねの性能だが、Windows 7におけるエクスペリエンスインデックスの数字はCPUとメモリが7.8、グラフィックについてはデスクトップ、ゲームの両数値とも最高値の7.9と、極めて高い水準になっている。CPUとグラフィックスカードのどちらもハイエンドというよりミドルクラスの製品だが、エクスペリエンスインデックスのスケールが振り切るほどのスコアということで、ほとんどの用途で十分な性能を得られることが期待できる。HDDのみ5.9にとどまっているが、これはストレージにHDDを使用したためで、SSDにOSをインストールした場合は最高値の7.9またはそれに近い値になると考えられる。

Windows 7におけるWindowsエクスペリエンスインデックスの値

「ドラゴンクエストX」と、もうひとつの国産ビッグタイトルである「ファイナルファンタジーXIV 新生エオルゼア」のベンチマークを走らせてみた。どちらもフルHD解像度で描画クオリティを最高品質にまで上げた場合でも、「非常に快適」な水準のスコアが得られており、ゲームを最高のクオリティで楽しめる性能を有していることがわかる。

ドラゴンクエストXはかなり負荷の軽いゲームなので、最高の設定にしてもこのマシンではパワーが有り余っている

ファイナルファンタジーXIV 新生エオルゼアでもフルHD・最高品質の設定でまったく問題なくプレイ可能

また、PCゲーマーの間で今年後半の人気タイトルとなっている話題作「Battlefield 4」を試してみたが、フルHDの解像度において描画設定を「HIGH」や「ULTRA」に設定しても、まったく不満のないクオリティでプレイすることができた。実際には、最高品質のULTRAに設定するとデモシーンの一部でフレームレートが40fps程度まで下がってくることがあり、ほぼ全編にわたって60fps前後かそれ以上を確保できるHIGH設定時に比べると、GeForce GTX 760にはやや荷が重い部分が無いわけでは無いのだが、リラックスしてデモを鑑賞している程度ではほとんど気にならない。いずれにしても、HIGH設定までなら相当画面に集中してプレイする場合でもまったく問題のない滑らかな描画が得られることだろう。

フレームレート測定ツール「Fraps」で、キャンペーン最初のステージ「BAKU」の導入デモシーン(約90秒)のフレームレートを実測した結果

- 設定 最低fps 平均fps
Battlefield 4 BAKU デモシーン(1920×1080) MEDIUM 72fps 118.3fps
HIGH 53fps 89.4fps
ULTRA 43fps 59.1fps

今回は本体価格10万円を目安に自作PCのハードウェアを選定してみた。10万円というのは確かに安い買い物ではないものの、つい2~3年前までならBattlefield 4のような重量級のゲームを遊ぶには心許ないレベルの予算額であり、それを考えると、PCゲームを快適に楽しむための環境もずいぶん手頃な価格帯にまで降りてきたというのが正直な感想だ。一昔前までは、家庭用ゲーム機のユーザーとPCゲーマーは別世界の住人というイメージもあったが、この予算でこれだけのパワフルなマシンを組めるとなると、海外のPCゲームの話題作などもかなり身近になった感がある。冬のボーナスの使い道として「ゲームを楽しむためのPC」という選択肢は大いにありと言えるだろう。

(マイナビニュース広告企画)

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