よく冷え、静か。ゲームPC自作の要として選びたいR9280X-DC2T-3GD5

先のパフォーマンス検証で、フレームレート、つまりパフォーマンス面では十分に快適であることが示された。しかし、ゲームを楽しむ場合、フレームレートだけが快適度の条件だけではない。スピーカーから音を楽しみたいならば、グラフィックスカードの静音性も重要だ。そこで、GPU負荷の高い3DMarkのFire Strikeを用いて動作音の検証も行ってみた。

計測では、バラック状態でファンから20cm離れた場所では高負荷時でも38.4dB、ケースに収めた状態でケース前方45cmから測ると34.6dBとなった。一般的には、30dBが深夜の郊外、40dBが図書館に相当するといった目安があり、R9280X-DC2T-3GD5がかなり静かなグラフィックスカードであることが分かるだろう。

続いて、DirectCU IIクーラーの冷却性能と低発熱な基板設計を確かめるためにGPU温度を3DMarkで計測してみた。こちらは長時間の負荷をかけるため、Ice StormからFire Strikeまで一連のテストを順次実行し、計測にはGPU-Zのセンサーログ機能を用いた。

GPU温度テストでの最大温度は64度、テスト後に15分間放置した際の最低温度は33度(室温25度)だった。一般的には80度を超えると安定しなくなったり製品寿命を縮めと言われることから、60度台であれば十分な冷却性能を持っているといえる。

そのうえでVRM電源回路の温度を計測してみると、こちらも最大56度に収まった。長期間使いたいという場合でも、安心して使えるだけの冷却性能、発熱抑制効果があるといって良いだろう。

このように、R9280X-DC2T-3GD5のDirectCU IIクーラーは「静かで冷える」ということが数値によっても確認できた。CPUクーラーのファンやケースのファンは、規格品のために気に入らなければ1000~2000円程度で交換できるのに対し、グラフィックスカードのファンは交換できないから、動作音が気に入らないといっても簡単に買い換えるということができない。だからこそ、グラフィックスカードのクーラー性能は重要なのだ。

同時に、R9280X-DC2T-3GD5のこうした静音性能、冷却性能を引き出すには、CPUクーラーやケースの冷却性能、静音性能にも左右される。CPUファンやケースファンがうるさければかき消されてしまうし、CPUクーラーの冷却性能やケースのエアフローが悪ければPCケースの内部温度が上がり、せっかくのDirectCU IIクーラーでも冷えなくなってしまう。PCトータルで快適さを追求できるのが自作PCの面白さである。

そして、時間をかけてパーツごとに交換していけるのも自作PCの良さである。そうしたじっくりとパーツを検討できる時間、冬休みはもう目前だ。R9280X-DC2T-3GD5を軸に自慢のPCを組み立ててみてはいかがだろうか。

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