SSDは効果絶大。起動時間は半分以下! ディスク性能は最大で約100倍超!

SSDへ換装したことによる効果は、すぐに体感できる。最初はSSDが起動ディスクに設定されていないため、ファームウェアが起動可能なディスクを探すため数十秒ほど待たされるが、次回からはHDDに比べ半分以下の時間でブートシーケンスが完了する。ストップウォッチでその時間を計測したところ(5回計測した平均値)、もともとの内蔵HDDでは約47.5秒を要していたところ、SSD換装後は20.8秒にまで短縮された。

SSD換装による効果は、日常的な作業の至るところに現れる。HDDに比べリード/ライトが圧倒的に高速なため、アプリケーションの起動やファイルコピーでの待ち時間が大幅に減る。Webブラウザのように、画像など大量の小さなファイルを読み書きするアプリケーションは特に、動作がキビキビと感じられるはずだ。

実際どの程度高速化されたのか、Blackmagic Designが無償配布するディスクベンチマークソフト「Blackmagic Disk Speed Test」で検証してみた。その結果は体感に近いもので、換装前(HDD)の読み込み速度が61~69MB/秒であったのに対し、換装後(SSD)は245~255MB/秒と4倍以上も速くなっている(写真12)。

(写真12) 「Blackmagic Disk Speed Test」の結果

加えて、Xbench 1.3に含まれる「Disk Test」も試してみたところ、こちらのスコアは換装前に比べ9倍近く伸びた。リード/ライトの全項目にわたり、大幅な速度向上が記録されているが、特に目を見張るのがランダムアクセステストの伸びだ。

例えば、書き込み速度を測る「Uncached Write (4K blocks)」は10.59から1105.48の約104倍、読み込み速度を測る「Uncached Read (4K blocks)」は60.36から1827.16の約30.3倍へと、いずれも大幅に高速化している。これは「Samsung SSD 830」に搭載された独自開発のコントローラ「MCX」(ARM9ベースのプロセッサを3個内蔵)に負うところが大きいと考えられる。

■ Xbench 1.3の結果 換装前 換装後
Disk Test 40.53 344.55
Sequential 65.13 223.49
Uncached Write(4K blocks) 69.97 349.27
Uncached Write(256K Blocks) 64.11 282.27
Uncached Read(4K blocks) 53.62 110.77
Uncached Read(256K Blocks) 77.67 405.79
Random 29.42 751.83
Uncached Write(4K blocks) 10.59 1105.48
Uncached Write(256K Blocks) 72.68 432.43
Uncached Read(4K blocks) 60.36 1827.16
Uncached Read(256K Blocks) 88.85 642.69

Mountain Lionに向けたベストな選択肢の1つ

ランダムアクセス性能に優れるSSDは、1つの巨大なファイルはもちろん、複数の小さなファイルを読み書きするときも、その実力を発揮する。SSD換装後にシステムの起動時間が短縮されたり、アプリケーションの起動が速くなるのはそのためで、遅く感じられるようになったマシンを若返らせるための"即効薬"となりうる。

間もなくMountain Lionがリリースされるが、OSの更改には付きものの「機能向上に伴う負荷上昇」も予想されるため、バージョンアップ前にはマシンの足腰を鍛えておきたいところ。SSDへの換装は、その費用対効果の高さからしても、2~3年前のHDD搭載モデルでMountain Lionを使うための準備運動としてはベストの選択肢なのではないだろうか。

補足すると、今回の換装に利用したSSD、「Samsung SSD 830」シリーズのノートPC用キット(容量は256GB)は、実売価格がだいたい25,000円前後だ(2012年7月10日時点)。パフォーマンスに優れるほかSATA-USB変換ケーブルも付属するなど、ノートPCの内蔵HDDをSSDに換装するために必要なものが1パッケージでそろう。Windowsマシンのユーザーなら、同じく付属のソフトウェア、シマンテックの「Norton Ghost 15」によって、HDDからSSDへの既存システム移行も簡単に行える。

(マイナビニュース広告企画)

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