スマートフォンやタブレットを導入する企業が急激に増加している。しかしそれらをどのようにビジネスで活用していくかといった運用の部分については、まだノウハウが蓄積されていないこともあり、各社手探り状態なのが現状だ。
iPhone、iPad、Androidを対象としたアプリ開発や導入支援サービスを展開するジェナの手塚康夫氏に、企業におけるスマートフォン・タブレット活用の現状や運用のポイントについてお話を伺った。
なお、詳細は2011年7月29日に開催される『マイコミ スマートフォンアワード2011』における手塚氏の講演「企業におけるスマートフォン/タブレット活用、そのポイントとは?」で解説される予定である。無料で参加できるので、併せてご聴講いただきたい。
開発案件数はiPadがダントツ。Androidは戦国時代
――スマートフォンやタブレットをビジネスに導入する企業が増えているようですね
「そうですね。スマートフォンは2009年の夏、iPhone3GSが出た頃からビジネス市場でも認知されるようになりました。しかしiPhoneにしてもiPadにしてもまだ出たばかりで、企業としてもどう使っていけばいいかわからないというのが現状です」
――やはりiOSとAndroidの両方を活用したい企業が多いのでしょうか?
「今はほとんどの企業がiOS中心ですね。運用ツールやサードパーティーのソリューションが充実していますし、OSの堅固性もiOSに分があります。特にタブレットではiPadがダントツですね。開発案件が100件あったとすると、70件がiPad、20件がiPhone、10件がAndroidといったところです」
――Androidがそんなに少ないとは意外でした
「なぜかというと、AndroidよりもiPhoneの方が圧倒的にアプリを作りやすいからなんです。検証するデバイスの数もAndroidは非常に多いですし、社内だと端末を統一すればいいのですが、プロモーションが目的だと全機種対応しなければいけませんから。とはいえ伸びしろはAndroidの方がありますね。今はAndroid戦国時代です」
――企業ではどのような形で活用されているのですか?
「スマートフォンとタブレットでは活用の仕方はまったく違います。iPadだとプレゼンツールや店舗での接客に使われることが多いですね。グラフィックが非常に魅力的ですし、端末それ自体がブランディングにもなります。スマートフォンは外出中や移動時に機動的に使う物で即時性が求められますので、利用シーンも別物になりますね」
――企業がスマートフォンやタブレットを導入する際の問題点は?
手塚「アプリを作ること自体は時間とリソースがあれば難しくありません。焦点になるのはむしろ、アプリを作った後どうするのかという社内運用の方です。たとえばOSやアプリのバージョンアップにどう対応するのか、あるいは社内のユーザーにiTunesの使用を許可するのかどうか――など、運用の仕組みをしっかり意識して作る必要があります」
――最初の企画段階で運用まできちんと想定しておくことが大切なんですね
「はい。たとえば企画は自社でおこなって、設計と開発は別会社にお願いし、さらに運用は別の会社にお願いするといったこれまでの王道的なやり方では、まだまだノウハウが不足しているスマートフォンやタブレットには対応しきれないこともあるでしょう。そこでプロセス全体を把握してプロデュースできる企業が求められているのかなと感じています」
――他に導入での失敗例にはどういったものが?
「スマートフォンやタブレットはPCに近くて万能だと思われがちなので、あれもやりたい、これもやりたいと機能を一つのアプリにつめこんだ結果、ごちゃごちゃして使いにくくなるケースが多いですね」
――なるほど。逆に成功している企業の事例やノウハウを知れば、そういった失敗は避けられますね
「そうですね。7月29日の『マイコミスマートフォンアワード2011』では、具体的に事例をご紹介しながらスマートフォンとタブレット活用のポイントについてお話できればと思っています」
取材中、企業から依頼を請けて制作したというアプリのデモンストレーションを拝見することができたのだが、改めてiPadが持つプレゼンツールとしての可能性を強く感じさせられた。もちろんそれは、ジェナがこれまでに培ってきた実績とノウハウがあればこそなのだ。
『マイコミ スマートフォンアワード2011』では、実際にそうしたアプリのデモンストレーションを交えながら、さらに詳しい導入事例を聞くことができる。企業へのスマートフォン・タブレット導入を検討中の方はぜひ事前参加申込みを。
(マイコミジャーナル広告企画)
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