海外では数多く存在しているゲーミングPCブランドだが、日本になるとその数は非常に少ない。ごく最近になって、ようやく海外の大手ブランドが上陸してきたところ。しかし、マウスコンピューターでは、かなり古くから「G-Tune」というゲーム専門のブランドを立ち上げている。最新のアーキテクチャをいち早く取り入れるG-Tuneに、憧れたゲーマーも多いのではないだろうか。特集の最後は、G-Tuneブランドの担当者に誕生秘話からこれらの展開まで幅広く伺った。

G-Tuneブランド誕生秘話と魅力に迫る!

今回お話を伺ったマーケティング統括部プロダクトマーケティング部 杉澤竜也氏

マイコミジャーナル(以下、マ):まずは、G-Tuneブランドが誕生した経緯について教えていただけないでしょうか

杉澤竜也氏(以下、杉澤氏):G-Tuneブランドは、2004年1月28日に立ち上がりました。その背景には、2002年に起きた業界の動きがあります。まず、現在でも高い人気を持つオンラインRPG「ファイナルファンタジーXI(以下FF11)」がスタートしたこと。そして、ADSLや光回線などブロードバンド環境が整い、オンラインゲームが浸透していったこと。また、海外でゲーミングPCが成功したことがあります。しかし、この時点では日本でゲームPCを強くうたっているメーカーがなく、なら弊社がはじめようと、まずはマウスコンピューターブランドでFF11の推奨モデルの販売を開始いたしました。そして、オンラインRPGとして次のビックタイトルとなる「リネージュII」は、マウスコンピューターブランドでクローズドβテストへの参加チケットが付属した推奨モデルの販売し、こちらが非常に人気となりました。この流れを受けて今後もこの市場は拡大していくと確信し、製品の投入スピードや推奨モデルでユーザーに安心感を与えたいということもありまして、「G-Tune」ブランドを立ち上げました。

:今では数多くの推奨モデルを用意し、多彩な機種をラインナップしていますが、その最大の魅力は何でしょうか?

杉澤氏:最強と名乗りをあげることのできるブランドであることです。どのメーカーのPCよりも、性能が高くなければいけないと強く感じております。何をもって最強なのというところですが、一つ目は、“新しい技術がリリースされると同時に、その技術を搭載したPCを購入できる喜びをお客様に感じていただくこと”。新技術、それがパーツ単位としても、出てきたときにはすぐに注文できる環境を整えています。二つ目は、“最高のスペックを取り入れていること”です。例えば、現在グラフィックでは3way-SLIやQuad-SLIを採用するモデルをご用意させていただいております。刻一刻と移り変わる最高技術の進歩を、余すことなくリアルタイムにお客様にお届けしています。三つ目は“安心”です。すべてのゲームプレイヤーがスペックに詳しいとは限りません。ゲーム会社と弊社で動作チェックをした推奨モデルを用意することで、安心して購入できる環境をこれからも作っていきたいと思っています。

:確かにG-Tuneブランドは、新しいCPUやグラフィックボードが発表されると、同日に新製品を投入しています。しかも、リーズナブルな価格で。一秒でも早く最新スペックに触れたいと思うゲーマーも多いだけに、これは大きな強みですが、実現するための秘訣はあるのでしょうか。

杉澤氏:価格の安さについては、企業秘密です(笑) 新製品の投入に関しては、秘訣ということはなく、さまざまなベンダーとつながりを持ち、技術検証も含めて常にスケジュール調整するという地道な努力の結晶ですね。

デスクトップラインナップのココが見どころ!

:ここからは、デスクトップのラインナップに迫りたいと思います。まずは、最新のモデルであるLITTLEGEARシリーズについて教えていただけないでしょうか。

杉澤氏:LITTLEGEARは、コンパクト&ハイパワーがコンセプトになります。一昔前まではゲーミングPCというとサイズが大きく、ほしいけど設置場所の都合で諦めたというユーザーもいらっしゃったと思います。そういった、場所による制限をなくしたい、という思いから生まれました。省スペースなのに、ゲームを快適に遊べるハイパワーということもあって、発売以来、非常に人気を集め、今ではスタンダードモデルの「NEXTGEAR」とほぼ同じ売れ行きとなっています。

:日本の住宅事情が垣間見え、うれしいようなゲーマーとしてはちょっと悲しいようなお話ですね。次は、NEXTGEARシリーズについてお願いします。

杉澤氏:NEXTGEARは、G-Tuneの基本となるモデルです。“最新であること”“コストパフォーマンスに優れる”ことが軸になっています。ケースの形状も放熱性もゲーミングPCとして最適となっているため、最新技術が発表された場合、まずNEXTGEARに採用することが多いですね。

:最後はゲーマーなら誰もがほしがるハイエンド構成が魅力の「MASTERPIECE」シリーズです。

杉澤氏:MASTERPIECEは、傑作、代表作という意味を持つだけに、常に最高のスペックを取り入れるフラグシップモデルとなっています。コンセプトは“今すぐ最高のゲーム環境を手に入れたい方に届けたい”そして“数年先でもハイエンドを維持できる安心感”です。現在最高のゲーム環境を手にできるのはもちろん、数年先まで快適に使えるオールラウンダーであることを意識して設計しています。ほかのモデルに比べて価格は高いですが、長期的な視野で見た場合、逆にお買い得なのではないでしょうか。

:どれもゲーマー心をくすぐるデザインとなっていますが、PCケースの選択に基準はあるのでしょうか?

杉澤氏:MASTERPIECEに関しては、フラグシップモデルということもあり、高級感を重視しています。全体としていえるのは、長時間ゲームプレイしても安心の高い放熱性、そして水冷パーツなどが使える柔軟性も選択基準に入っています。拡張性も重要で、このPCを買えば“できないことないよ”というのが目標となっています。

置き場所に困らないコンパクトサイズに高性能を詰め込んだLITTLEGEARシリーズ。販売価格は64,890円~
高い性能とコストパフォーマンスのよさが魅力のNEXTGEARシリーズ。販売価格は79,800円~
最高のスペックを採用するフラグシップモデルのMASTERPIECEシリーズ。販売価格は174,930円~

BTOでは意外なモノが人気! これから力を入れていくパーツとは!?

:G-Tuneの魅力には、BTOメニューでパーツを変更できる点にもありますが、特に人気の高いパーツはあるのでしょうか?

杉澤氏:意外かもしれませんが、一番多いのはディスプレイです。PC内部のパーツでは圧倒的にグラフィックボードですね。ワンランク上のボードに変更されるお客様が非常に多いです。現在では、価格と性能のバランスに優れるNVIDIA GeForce GTX285がダントツの人気となっています。このほか、G-Tuneでは標準でゲーマー向けマウスを付属しておりますが、より高性能なマウスに変更されるお客様も多いですね。ここは、ゲーマーならではのこだわりが出ているのではないでしょうか。

:ディスプレイが一番とは驚きですが、今ですとフルHD液晶に人気が集まっているのでしょうか?

杉澤氏:実はフルHDではなく、解像度1600×900ドットの20型ワイド液晶が一番人気となっています。12,600円で選択できる価格の安さが決め手になっているのではないでしょうか。ただ、フラグシップモデルのMASTERPIECEでは三菱電機さんのフルHD液晶など高性能な製品を選ぶ傾向にあります。

:お客さんから要望の多いパーツや今後拡充していく予定のパーツをお聞かせいただけないでしょうか

杉澤氏:ひとつはキーボードです。現在キーボードは1製品に固定されていますが、MASTERPIECEシリーズから、よりゲーマー向けのキーボードを選べるように調整をかけております。私の方で増やしていきたいと考えているのは、マウスパッドです。布製や樹脂製など素材によって滑り心地が大きく異なり、こだわるゲーマーさんも多いため、ニーズに合わせて選べるようにしていきたいですね。

:ゲーム推奨モデルの今後についてはいかがでしょうか

杉澤氏:今後は、PC本体の動作検証だけではなく、それ以外のパーツでもゲーム会社さんと協力していきたいと考えております。例えば、このゲームにピッタリのスピーカーなどゲーム会社さんオススメのパーツを紹介し、PC本体だけではなく、パーツも安心して購入できる体制を作っていきたいですね。また、FPSなどアクション系ゲームの推奨モデルが少ないため、そこを増やしていく計画もあります。

:最後にG-Tuneブランド全体の展開について教えていただけますでしょうか

杉澤氏:MASTERPIECEだけではなく、NEXTGEARでもSLIを実現できたら面白いと考えています。水冷システムを導入するなど、冷却の強化も計画しています。あとは、サウンド環境の拡充です。これはすでにスタートしておりまして、圧倒的な低ノイズを誇るSound Blaster X-Fi Titaniumや7.1chサラウンドに対応したヘッドホンを選択できるようになっています。今後は5.1ch/7.1chに対応したスピーカーも加えていく予定です。ゲームサウンドの品質はどんどん高くなっていますので、それを表現できるパーツをそろえ、お客様が満足できる、買って後悔のない環境を今まで以上に作って行きたいですね。

:ありがとうございました

まとめとして、取材を行ってうれしかったのは、売れ筋のモデルが低価格ではなく、15万円前後のハイエンドモデルであったこと。これは、安くてそこそこの性能で満足するのではなく、ハイスペックにこだわるゲーマーが日本にも数多くいることを意味しているのと同時に、G-Tuneがゲーマーに支持されている表れでもあるだろう。今後は、キーボードやマウスパッドなどが拡充されるということで、コアなゲーマーの要求にも応えられるブランドに発展しそうだ。ぜひとも期待したい。

(マイコミジャーナル広告企画)

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