続いて、本製品の1番のウリであるタブレット機能に目を移そう。カタログスペック上では大きな仕様変更はなく、既存のモデルを引き継いでいる。

ワコムが提供するセンサー技術「Penabled DualTouch(ペナブル・デュアルタッチ)」を搭載し、抵抗膜方式のタッチパネルと同社の電磁誘導方式(EMR)センサー「G5」の組み合わせを利用できる。前者は指での操作、後者はスタイラス(電子ペン)での操作にあたり、スタイラスをディスプレイに近づけることで、タッチスクリーンの機能は完全にオフになるため、ディスプレイに手を置いたままの作業でも、感圧による誤作動は起きない。

ディスプレイを180度回転すればタブレットスタイルに

実際の作業は、ディスプレイ表面が非常に滑らかなため実にスムーズで、ペン先とのズレも感じられない。もちろん、筆圧感知にも対応している。指先でタッチする際も同様に感度良好だ。

タッチ操作の場合は、画面を指でタッチするとマウスの形をしたアイコンがオーバーレイ表示され、右ボタンを再度タッチすることでマウスの右クリックの機能を利用することができる。

tx2505が採用しているWindows Vistaには、タブレットとの親和性が高い「Snipping Tool」や「Windows Journal」などの便利なアプリケーションが搭載されており、手書きのメモなどをJPEG画像として保存することも簡単だ。

手書き文字などタブレットの便利さを十分に活かせる

きょう体は従来と同様のサイズで、ディスプレイはWXGA(1280×800ドット)を表示可能な12.1インチワイド。ディスプレイとキーボードの接合部には180度回転可能なヒンジでツイストでき、画面だけを相手に向けてプレゼンを行うのにも便利である。また、反転させることで「タブレットスタイル」にすることもでき、ボタン1つで画面を縦横90度に回転可能だ。ヒンジ部分もタブレットスタイルもグラつくことなく、安定した操作が可能となっている。

キーボードのレイアウトはオーソドックスで、打鍵感はやや固め。評価機では、内側と外側のキーでやや感触が異なるのが気になったが、ピッチ19mmのフルサイズキーボードで、文字入力は違和感なく利用できる。ファンクションキーなどは小さくなっているが、12.1インチワイドというサイズを考えれば妥当だろう。タッチパッドはディンプル加工を施しており、ボタンワンタッチで機能のオン/オフができる。個人的には、他のPavilion Notebookのようなツルツルとしたものよりも使いやすいと感じた。

ただし、従来モデルよりも徐々に改善されてきているとはいえ、タブレットPCの宿命として一般的なノートPCよりも画面への映り込みが多く、視野角もやや狭くなっている。また、光学ドライブをウェイトセーバーに換装しても2kgを超えるので、あまり屋外での使用には適さないだろう。

きょう体は、ブラックとシルバーを基調とし、表面には音や影響などが放射線状に広がっていく様をモチーフにした「ZEN-design“hibiki”(響き)」を施している。また、電源や各種インジケーターにはブルーLEDを搭載。従来通り、落ち着いた飽きのこないデザインになっている。

天板およびパームレスト部分を彩る「ZEN-design“hibiki”(響き)」

tx2000シリーズは従来よりAMDベースで発売されており、今回のモデルは使い勝手をそのままに、プラットフォームを「Puma」へとグレードアップさせたものとなっている。12.1インチワイドのタブレットPCというコンセプト上、Pumaプラットフォームの搭載テクノロジーを大胆に削ぎ落としている面はあるが、グラフィック性能の向上は大きく、コストパフォーマンスは従来モデルよりも高まったといっていいだろう。デュアルタッチ操作も楽しいので、初めてタブレットを購入するユーザーにもオススメすることができる。

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※価格については、2008/10/20現在のものです。最新の価格については日本HPのサイトにてご確認ください。

(マイコミジャーナル広告企画)

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