NTTドコモとベジタリア、自律制御システム研究所(ACSL)、エアロセンスの4社は9月21日、農業国家戦略特区の新潟市で、ドローンを用いた実証プロジェクトを実施すると発表した。各社代表に加えて新潟市長の篠田昭氏も参加し、プロジェクトに向けた連携協定の締結式を行った。

実証プロジェクトに向けた連携協定を締結した各社の代表者。左からエアロセンス 代表取締役 谷口 恒氏、NTTドコモ 代表取締役社長 吉澤 和弘氏、新潟市長 篠田 昭氏、ベジタリア 代表取締役社長 小池 聡氏、自律制御システム研究所 代表取締役CEO 野波 健蔵氏

ドローンは水稲のモニタリングや栽培管理を行う「水稲プロジェクト」と、海岸保安林のマツ枯れ対策や維持管理を行う「海岸保安林プロジェクト」の2つのプロジェクトで活用する。

ドコモとベジタリアは昨年より、”水田センサー”を用いて水稲プロジェクトを行っているが、これにACSLのドローンを加えた形で米のさらなる品質向上や収穫量増加を目指す。

水田センサーは、水田の水温や水位、周囲の温度、湿度などの農業環境をセンシングするもので、モバイル網を通じてデータをクラウド上に収集・管理する。これらをワンパッケージ化した「PaddyWatch(パディウォッチ)」と呼ばれるシステムは、2015年5月より新潟市で「革新的稲作営農管理システム実証プロジェクト」として実施してきた。スマートフォンやタブレットで水田を簡単に遠隔管理できるシステムとして、4月より全国の稲作農業生産者向けに販売もスタートしている。

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