コニカミノルタは5月19日、オンラインで7月に提供開始を予定している自治体DX(デジタルトランスフォーメーション)プラットフォーム「Govchois」(ガバチョス)に関するメディア説明会を開催した。

コロナ禍で「2040年問題」が目前に

冒頭、コニカミノルタ 常務執行役 デジタルワークプレイス事業本部長の武井一氏は「今後、国内では75歳以上の高齢者の急増による要介護高齢者の増加が懸念される『2025年問題』や、働き手の激減が課題となる『2040年問題』が予測されている。しかし、2040年問題は新型コロナウイルスの影響で2025年問題に含まれる喫緊の課題となっており、自治体における業務を分析し、コア業務とノンコア業務に分けて標準化することでICT化していくことが必要だ」との認識を示す。

コニカミノルタ 常務執行役 デジタルワークプレイス事業本部長の武井一氏

コニカミノルタ 常務執行役 デジタルワークプレイス事業本部長の武井一氏

現状における外部環境の認識として、世界人口の増加、デジタル革命の進行、バイオテクノロジーの産業利用拡大、世界構造の多極化、気候変動/温暖化などがある。

このような状況を踏まえ、武井氏は「当社が考える今後の世界は、組織や個人が爆発的に増加するデータを活用して多様な価値を創造し、持続的に発展する自律分散型の社会の到来だ。そのために当社は『個別化・多様化による豊かさ』と『社会課題』の間に潜むトレードオフを、テクノロジーで解消していきたいと考えている」と述べた。

同社は、ものづくりで培ったノウハウとして仮説・検証し、モデル化を繰り返すことで品質を向上させており、品質方針として「測定なくしてコントロールなし」を掲げている。

コニカミノルタでは「測定なくしてコントロールなし」を品質方針に掲げている

コニカミノルタでは「測定なくしてコントロールなし」を品質方針に掲げている

そのような方針のもとGovchoisを開発し、経緯について武井氏は「業務量調査で可視し、課題の本質を見極めた分析を行い、数値化したうえで施策検討・実施のサイクルを回し続けることが重要だ。このような当社の品質方針を自治体のプロセスに展開できないかと考えた」と説明する。