「Adobe Design Achievement Awards(以下、ADAA)」は、アドビ システムズが主催するワールドコンペティション。日本からの応募を開始してから今年で5回目を数える。今回は、応募締め切りである2011年6月24日を目前に控えた今、あらためてADAAの概要と特長について紹介していこう。

挑むは世界の同世代クリエイターの卵たち

ADAAの最大の特徴は、参加資格が専門学校や大学など高等教育機関で学ぶ学生・教職員に限られているということだ。プラス、アドビ システムズのクリエイティブソフトウェアあるいはOmniture製品を50%以上使用して作成された製品であること。このふたつをクリアしていれば、誰でも無料でADAAに参加できる。

募集部門はイラストレーションや写真、グラフィックデザインからWebやビデオ、動画、インタラクティブメディアまでと幅広く、応募は、同コンテストのWebサイト経由で作品や必要書類をアップロードするだけという手軽さ。第三者審査団によって第一次審査が行われ、さらに詳しく見たいと思う作品が選出される。続いて第二次審査を経て、セミファイナリスト、ファイナリストと進み、台湾・台北で行われる表彰式へ招待され、最終受賞者を発表する授与式に無料招待される。

本コンテストには、日本のみならず世界各国から作品が集まる。米国や欧州はもちろん、最近ではアジアからの応募も増加傾向にあるようだ。中には、ADAAへの出品をクラスやゼミの実習課題として採用する学校もあるとのこと。これは、"学生が自分自身で納得できる作品を作り、プレゼンし、世界の同世代クリエイターと同じ土俵で審査される"というADAAのコンセプトが広く受け入れられている証拠ともいえるだろう。

ファッションの分野ではデザイナーの卵を発掘するコンペやコンテストは多いが、クリエイティブの分野で学生を応募対象としたコンテスト、しかも、これだけ大規模かつ世界的なものは意外と少ない。しかも、審査員は欧米の第一線で活躍するクリエイターや教授陣だ。「自分の才能はどこまで世界で通用するのだろう」と一度でも考えたことがある学生諸君は、ぜひ一度チャレンジして欲しい。