爆弾で崩すか、ロボでぶっ壊すか

さてさて。だいぶ後回しにしてきたが、『RFG』のゲームとしての面白さの真骨頂は、やはり爆弾による建造物の破壊活動にある。『RFG』では、ハンマーを振りまわすことで、大抵のものを破壊することができるが、巨大な建造物に対してハンマーを振りまわしてもただ壁が崩れるだけで、なかなか建物全体を破壊するにまではいたらない。

そこで登場するのがリモート爆弾だ。リモート爆弾は投げることで着弾地点に接着し、その後、ジョイパッド上の「爆破ボタン」を押すことで起爆させられる。ほかのTPSゲームで言うところのグレネード(手榴弾)に相当するものだが、着弾地点に接着固定され、さらに起爆をプレイヤーのタイミングで行えるところが異なっている。アレックはこのリモート爆弾数十個を携行することができ(アップグレードで携行数を増加可能)、同時に複数個を任意の場所に設置が可能となっている(アップグレードで仕掛けられる数を増加可能)。

『RFG』における建物は、仮想的な接着剤で接着させられた建材同士が組み上がって建っている。リモート爆弾の爆発やそのほかの要因による衝撃は、この建材をバラバラに分解する能力があり、建材が吹っ飛び、その建物の構造がその形を維持できなくなるとちゃんと物理シミュレーションベースで崩壊する。具体的にいうと、『RFG』における建物は骨格に壁を被せた構造になっていて、その骨格自体も事前に破壊単位で分割されて仮想的な接着剤で接着されており、衝撃によって骨格が破壊すると、建物全体の重量が、残された骨格たちにのしかかることになる。各骨格が、増えた荷重を支えきれなくなると、残った骨格はその重圧で自壊し、ひいては建物全体が崩れ落ちることになる。『RFG』のノンリニア破壊システムはこうして実現されているのだ。

『RFG』における建造物は物理シミュレーションベースで"建っている"。大黒柱を破壊すれば自壊させることが可能だ

使える爆弾数に上限のある「建物破壊ミッション」もあり、そうした任務においては、爆弾をどこに仕掛けるかが重要になってくる。こうなってくると、もはや破壊"パズルゲーム"の様相を呈してくるわけで、ここがほかのドンパチ系TPSゲームにはない、『RFG』だけの面白さとなっている。

一見破壊するのが難しそうな巨大な建造物にも弱点はある。よく観察して、その構造的弱点を見出そう。使える爆弾の数が決められたミッションもあるぞ

面白いのは、いかにも「使ってください」という感じで、建造物の周辺に水素タンクやら燃料缶などが置いてあるところ。可燃物小道具にはリモート爆弾の爆発力を増大させる特性があり、少ない爆弾で大きな建物を破壊するには、この威力を借りるのが効果的だ。両手を使えば可燃物小道具自体を運んだり投げたり、移動させたりすることも可能。ただし、可燃物を腕で抱えているときに銃撃を受けると、その可燃物が着火してアレック自身に爆炎が燃え移ってしまうことも。それこそ「可燃物、取り扱いに注意」なのだ。

破壊活動は爆弾だけでなく、車両を建物に衝突させることでも行える。バックしては突っ込み、バックしては突っ込みを繰り返せば骨格にもダメージを与えられるため、爆薬を使わずとも建物を破壊することが可能だ。ただし、『RFG』では車両にも「体力ゲージ」に相当する耐久力があり、衝突や攻撃を受けるたびに車両はダメージを受け、耐久力が「ゼロ」になると大爆発を起こして崩壊する。なので、車両を建物内に散々突っ込ませ耐久力が下がった頃合いを見て、最後にその車両に爆弾を仕掛けて車両ごと大爆発を起こさせればかなり硬く大きな建物も効率よく破壊できる。

EDF車両。攻撃力が高く走行速度も速いため、拿捕できるとうれしい

さらに、『RFG』の世界には「ウォーカー」と呼ばれる人間が乗り込んで操縦できる二足歩行型の採掘用ロボットがあり、ミッションによってはアレックがこれに乗り込むことができる。無敵ではないが耐久力が異様に高く、振りまわせる両腕には脅威的な破壊力があるため、ウォーカー搭乗時はかなり無茶な破壊行動が取れる。ウォーカーによっては軍用改造されたロケット弾を発射できる武装タイプもあり、そうしたタイプを拿捕できたときには、大怪獣の如くEDF基地を破壊して廻れる。

動きが速いため、建物の破壊だけでなく、動く敵車両や敵歩兵の撃退にも有効な「ライトウォーカー」

動きは遅いが耐久力が高く、破壊力も絶大なヘビーウォーカー


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