女子高生はプリントシール機が大好きです。スマホでいつでも自撮りできるにも関わらず、友達と遊びに行くとプリントシール機でも撮影します。むしろ、プリントシール機で撮るために集まって遊ぶこともあります。彼女たちにとってプリントシール機での撮影はイベントなのです。

プリントシール機の魅力はなんといっても「盛れる」こと。新しいプリントシール機が出るたび撮影しに行き、どう盛れるかチェックします。人それぞれに好みがあるので、「今日はあっちのプリントシール機にしようか」と選ぶことも楽しみのひとつです。

  • 最近のプリントシール機はとても高機能。盛りまくれます

でもただかわいく撮影するだけではちょっとつまらない……そんなときに彼女たちは「ネタプリ」を作ります。

ネタプリとはネタを仕込んだプリ

ネタプリとは「ネタ+プリントシール機」の略で、ちょっと笑える、もしくはテーマを持ってプリントシール機で撮影することを指します。

ネタプリでよく行われているのは、おそろいの衣装を着て撮影すること。といっても、一回の撮影のために衣装を用意するのは大変です。そこでよく使われるのは、学校のジャージや部活のユニフォーム。さらに、100円均一ショップやアクセサリーショップへ行って、ティアラや魔法のステッキといった小道具を買います。手に造花や水鉄砲、風船を持つこともあります。そして数人で同じポーズで撮影します。

  • 撮影小物に使われるティアラ(クレアーズInstagramから)

また、お菓子をネタに撮影するのも流行っています。定番は、棒が付いた飴「チュッパチャプス」。髪を結んで、チュッパチャプスを髪飾りとして刺すのです。サンドイッチ状のビスケット「オレオ」も人気アイテムのひとつ。オレオの場合は、青いリボンをカチューシャのように結ぶなどして頭に付け、オレオの袋と一緒に撮影します。こうしたプリは、「#お菓子プリ」とも呼ばれ、ミルク味の飴「ミルキー」やスナック菓子「キャラメルコーン」なども使われます。

こんな風にプリントシール機で撮影しても、ネタプリはまだ完成していません。さらに画像アプリで加工するのです。

プリントシール機の画像をアプリで加工

プリントシール機で撮影した画像をスマホに保存したら、次は画像アプリで加工します。自撮りアプリ「SNOW」などを使って、さらに美顔加工をかけたり、スタンプでメイクを好みに変えたりします。

画像加工アプリ「PicsArt」も人気です。PicsArtは2019年に全世界で最もダウンロードされたアプリランキング(SensorTower調べ)の第14位にランクイン。フィルター、コラージュ、合成などが簡単にできます。

  • 画像加工アプリとして人気の「PicsArt」

PicsArtでは、アプリ内でステッカーや背景画像が配布されているので、うまくプリントシール機で撮影した画像に合わせて飾ります。また、顔に雲の模様やハートを描くことも流行しているので、ペン機能で描く人も。アプリ加工ではなく、本物のシールを顔に貼る人もいます。

できあがったネタプリは、Instagramにシェア。Instagramで「#ネタプリ」と検索してみてください。女子高生が苦労して作ったネタプリが、執筆時点で18.9万件ヒットしました。どの投稿もみんなかわいいですよ。