Windows 11の標準端末であるWindowsターミナルは、コマンドライン派にとって欠かせないツールの1つである。

WSL(Windows Subsystem for Linux)によるLinux環境に限らず、Windows PowerShell&コマンドプロンプトによるWindowsなどの操作、開発者であればVisual Studio用Windows PowerShell&コマンドプロンプト、またはAzure Cloud Shellを使っているユーザーもいるだろう。筆者も起動する頻度は多い。

Windowsターミナルの既定動作で気になるのが、複数タブ起動時にウィンドウを閉じる際、「すべてのタブを閉じますか?」とポップアップメッセージが現れること。

  • 「×」をクリック/タップすると、確認をうながすポップアップメッセージが現れる

タブが1つの場合は現れないものの、「Windows PowerShellでスクリプトを書くのが面倒だから、Linuxのbashスクリプトで処理しよう」と複数のタブを起動するのは至極当然の流れだ。

タブを閉じる動作はWindowsターミナルがバージョン1.0を迎える前に「confirmCloseAllTabs」という設定項目で制御可能だったが、現時点でもGUIの設定ページに加わっていない。今回は同設定項目を有効にする。

  • Windowsターミナルの矢印アイコン→「設定」と順にクリック/タップするか、「Ctrl」+「,(カンマ)」キーを押す

  • 「JSONファイルを開く」(歯車マーク)をクリック/タップする

  • 末尾に「"confirmCloseAllTabs": true」を追記し、JSONファイルを保存する

これで複数タブ起動時も「Alt」+「F4」キーを押せば、Windowsターミナルをすぐに終了できる。なお、JSONファイルは「"キー名":"値"」の形式を用いてカンマで区切る記述ルールがある。挿入箇所によっては末尾にカンマを加えなければならない点に注意してほしい。

  • 「×」をクリック/タップするか、「Alt」+「F4」キーを押してWindowsターミナルを終了する

もっとも既定の「Alt」+「F4」キーは、Windows 11のシャットダウンダイアログを呼び出すキーでもあるため、使い勝手はよくない。

ショートカットキーが気に入らない場合は、「Closewindow」によるカスタマイズをお薦めしたい。たとえば「Ctrl」+「Alt」+「Z」キーを終了キーに割り当てる場合は、「actions」セクションに「"command": "closeWindow", "keys": "ctrl+alt+z"」を追加する。

この他にも公式ドキュメントでは、Windowsターミナルに関する各種設定情報を紹介しているので、関心のあるユーザーはお読みいただきたい。