暮らしの中でふと出てくるいろいろなお悩み、家電を利用して解決できることは多いもの。IT・家電ジャーナリストで家電製品総合アドバイザーの安蔵靖志さんに、おすすめ家電や使い方を紹介してもらいます。

今回のご相談

私が在宅ワークをしながら家事をしているので、夫は帰宅してから子どもをお風呂に入れて、寝かしつけまでしてくれています。その時間から好きなドラマなどを観たいのですが、テレビの音を大きくできないのが悩みです。隣の部屋で寝ている子どもを気にせず、にテレビを楽しめるワイヤレスのヘッドホンやイヤホンのおすすめを教えてください。(30代・女性)

パナソニックのネックスピーカー「SC-WN10」(実勢価格:12,000円前後)をおすすめします

  • パナソニックのネックスピーカー「SC-WN10」は、ホワイトとブラックの2色をラインナップ。本体サイズは幅189×高さ36×奥行き183mm、重さは約108gです

テレビの音を周囲にできるだけ漏らさずに聞きたい人にぴったりなのが、首にかけることで耳の近くで音を鳴らせるネックスピーカー。今回おすすめしたいのは、パナソニックの「ワイヤレスネックスピーカーシステム SC-WN10」です。

  • 付属の送信機からテレビの音をワイヤレス送信できる
  • Bluetoothスピーカーとしても使える
  • 在宅ワーク時のオンライン会議にも活用できる
  • 同梱のワイヤレス送信機(トランスミッター)。テレビの音声出力につなぎます。大きさは幅72×高さ16×奥行き48mm、重さは約29g。子どもの手のひらにも乗るサイズです

【ポイント1】付属の送信機からテレビの音をワイヤレス送信できる

ネックスピーカーは大きく「専用トランスミッター接続」タイプと「Bluetooth接続」タイプに分かれますが、SC-WN10はそのどちらにも対応しているのが大きな特徴です。付属のワイヤレス送信機(トランスミッター)をテレビのヘッドホン端子に音声接続ケーブルでつなぐだけで、テレビスピーカーとして使えるようになります。首にかけて使うものなので、約108gと軽いのもうれしいところ。

  • 耳の近くで音を鳴らすため、ボリュームを控え目にしても十分に聞こえます。ヘッドホンやイヤホンほどの没入感はありませんが、長く使っていて耳が痛くなるといった物理的な装着疲れがないのもメリットです

SC-WN10は11mm×34mmの専用スピーカーを搭載しており、低音域もしっかりと表現してくれます。人の声を強調する「快聴音」機能を利用すると、ドラマやニュースなどで人の声がクリアに聞き取りやすくなります。

付属するワイヤレス送信機との通信は、音声の遅延を抑える独自の接続方式を採用しており、ネックスピーカーを2台まで同時接続できます(2台目は別売)。ネックスピーカーの内蔵バッテリーは、約6時間の充電で約13時間の連続使用が可能。IPX4相当の防滴性能を備えているので、キッチンでの使用も安心です。

【ポイント2】Bluetoothスピーカーとしても使える

SC-WN10は独自方式でワイヤレス送信機とつながるだけでなく、単独でもBluetoothスピーカーとして使える点が大きな特徴です。夜はテレビスピーカーとして、昼間はBluetoothスピーカーとしてスマートフォンやパソコンで音楽・動画を楽しむ――といった使い分けも簡単です。

本体右側にあるBluetoothボタンを押すことで、Bluetoothモード、テレビ接続モードをワンタッチで切り替え。現在の接続モードは、LEDで確認できるようになっています。

【ポイント3】在宅ワーク時のオンライン会議などにも活用できる

SC-WN10はマイクを搭載しているため、ハンズフリー通話にも使えます。パソコンやスマートフォンにBluetooth接続すれば、オンライン会議にも気軽に利用できます。

  • テレワークのオンライン会議にも便利

なお、SC-WN10は複数の親機とペアリングできる「マルチポイント接続」には対応していないため、テレビ以外にペアリングできる機器は1台(パソコンやスマートフォン)に限られます。気分に合わせてスマートフォンの音楽を聴いたり、パソコンでオンライン会議に参加したりといった使い分けをするときは、その都度ペアリング操作が必要です。

ただし音楽を聴くのもオンライン会議に出るのもスマートフォン、もしくはパソコンだけでいいという人であれば、かなり便利に使えることは間違いないと思います。

そのほか、SC-WN10はアルコール除菌シートなどによる拭き取りにも対応している点にも注目です。首に触れる部分が気になっても気軽にお手入れできるでしょう。

こんなスピーカーもおすすめ

■学習リモコンでテレビの操作もできる手元スピーカー
ソニー「SRS-LSR200」(直販価格:22,000円)

  • ソニー「SRS-LSR200」の本体サイズは約幅182×高さ77×奥行き87mm、重さは約630g。送信機の大きさは約幅194×高さ25×奥行き105mm、重さは約100g

テレビの音声が聞き取りにくい場合や、キッチンで家事をしながらテレビの音を聞きたいときに便利なワイヤレススピーカー。送信機とスピーカーは妨害や干渉に強い2.4GHz無線伝送方式を採用しており、音声遅延も少なく抑えられています。本体上部に学習リモコンを搭載しており、テレビの操作も手元で可能。内蔵バッテリーは、約3時間の充電で最大約13時間の連続使用です。IPX2の防滴機能も備えているので、キッチンでも気軽に使えます。

■耳に引っかけるタイプの開放型イヤホン
cheero「耳元スピーカー(CHS-001)」(直販価格:8,880円)

  • cheero「耳元スピーカー(CHS-001)」の本体サイズは約幅130×高さ48×奥行き100mm、重さは約27g。送信機の大きさは約幅61×高さ61×奥行き20mm、重さは約40g

製品名には「スピーカー」とありますが、耳に引っかけて固定し、イヤホン部分を耳の穴に入れない開放型のイヤホンです。耳をふさがないので疲れにくく、周囲の音が聞こえやすいというメリットもあります。送信機には2台のBluetoothヘッドホン/イヤホンを接続でき、別途もう1台のBluetoothヘッドホン/イヤホンがあれば、2人で同時にテレビの音声を聞けます。また、送信機がBluetooth受信機としても機能する点もユニーク。たとえばスマートフォンとBluetooth接続すれば、Bluetoothに対応しないスピーカーでもスマートフォンの音楽を流せます。