リストバンド型のスマートウォッチ

これまでスマートウォッチのタイプとして「スマートフォン型」「スポーツ型」「ハイブリッド型」という3つのタイプを取り上げた。本連載では今回取り上げる「リストバンド型」で、スマートウォッチのタイプ紹介をしめる。

リストバンド型のスマートウォッチは、文字通りリストバンドのような形をしたスマートウォッチだ。機能は「スポーツ型」に近いが、そこからいくつかの機能が減ったり、UI/UXがシンプルになったりする傾向が見られる。このタイプはスマートウォッチではなく、「活動量計」と呼ばれることも多く、血圧計としての機能を備えているものもある。

  • Fitbit Inspire 2 - 資料: Fitbit提供

    Fitbit Inspire 2 写真:Fitbit

リストバンド型の利点はサイズが小さく重量が軽いことだ。価格も「スマートフォン型」「スポーツ型」「ハイブリッド型」よりも廉価だ。リストバンド型は1万円を下回るモデルも多い。ただし、最近では多機能化して価格が上昇する傾向も見られる。それでも他のタイプと比較すると廉価だ。この点で予算面では最も導入しやすいタイプだ。スタイルは腕時計型ではなく、こうしたリストバンド型のほうが好ましいということもあるだろう。

欠点はハイブリッド型と同じで、スポーツタイプ程は機能が豊富ではないこと、バッテリーもそれほど保つわけではないということだ。省サイズ化しているのだから仕方ないのだが、スポーツタイプやフラッグシップモデルと比べるとリストバンド型が提供している機能は限られている。リストバンド型はハイブリッド型と同じでライフログに主眼を置くなら十分だ。最終的にエクササイズでも活用していきたいとなると、リストバンド型では物足りなくなってくるかもしれない。

予算面では導入しやすいタイプだが、他のタイプと比べて選択肢は多くない。ハイブリッド型も選択肢は多くなかったが、リストバンド型も同じように候補が限られる。廉価なモデルも多いのだが、そこには機能の制限なども出てくる。買ってから必要な機能がなかったということがないように、よく調べてから購入したいモデルだ。

Fitbit

リストバンド型のスマートウィッチとなると、Fitbitのモデルを思い浮かべる人が多いと思う。本稿執筆時点では、Fitbit Inspire 2とFitbit Charge 4が代表的なモデルとなるだろう。廉価なモデルとしてはFitbit Inspireなどもある。Fitbit Inspireは価格が1万円を切るが、その分機能は少ない。

  • Fitbit Inspire 2 - 資料: Fitbit提供

    Fitbit Inspire 2 写真:Fitbit

  • Fitbit Charge 4 - 資料: Fitbit提供

    Fitbit Charge 4 写真:Fitbit

Fitbit Inspire 2の代表的な機能をまとめると次のようになる。

  • 心拍計
  • 3軸加速度計
  • 歩数計
  • ワークアウト対応
  • 心拍数ゾーン表示
  • 睡眠ステージ記録(深い睡眠、浅い睡眠、レム睡眠)
  • 睡眠スコア機能
  • ガイド付き呼吸セッション
  • 運動リマインダー
  • Bluetooth 4.0対応
  • バッテリー: 最大10日

機能もハイブリッド型に近い感じだ。スマートフォン型やスポーツ型のようにデバイス単体で使うというよりも、ライフログ+αといった使い方が便利になってくる。

Garmin

スポーツ型とハイブリッド型の双方でGarminを取り上げたが、Garminはリストバンド型のスマートウォッチも提供している。リリース時期と提供している機能を考えると、ここではvívosmart 4を取り上げておきたい。

  • Garmin vívosmart® 4 Black Slate - 資料: Garmin提供

    Garmin vívosmart 4 Black Slate 写真:Garmin

代表的な機能は次のとおりだ。

  • Garmin Elevateリスト型心拍計
  • 気圧高度計
  • 加速度計
  • 環境光センサー
  • 歩数計
  • ムーブバー(一定期間動かないとデバイスに表示。数分歩くことでリセット)
  • 自動ゴール設定(アクティビティレベルを学習し、歩数目標を毎日設定)
  • スリープモニタリング(合計睡眠時間、レム睡眠、ノンレム睡眠を監視)
  • 消費カロリー(心拍ベース)
  • 上昇階数
  • 移動距離
  • 週間運動量
  • TrueUp
  • Move IQ
  • Body Batteryエネルギーモニター
  • ストレスレベル計測
  • 自動反復カウント
  • 自動ラップ
  • V02 max
  • 心拍ゾーン
  • HRアラート
  • HRカロリー
  • 心拍%Max
  • HRデータ転送モード
  • Bluetooth Smart/ANT+対応
  • バッテリー: 最大7日間

Garminのスポーツ型と比較すると機能は少ないが、Body Batteryエネルギーモニターやストレスレベル計測ができ、V02 maxや心拍%Max計測もできる。スポーツ型に近い機能だ。そしてGarminの提供するクラウドサービスであるGarmin Connectも使用できる。リストバンド型からほかのタイプに変えたくなったとしても、Garminなら提供しているモデルが豊富なので、データを引き継いだままデバイスの変更が容易だ。

Polar

スポーツ型で取り上げたPolarもリストバンド型のモデルを提供している。Polar A370だ。Polarのフラッグシップモデルと比べると機能は減るが、それでもかなりの機能を提供している。リストバンド型で多くの機能を求めるなら選択肢として検討したいモデルだ。

  • Polar A370 - 資料: Polar提供

    Polar A370 写真:Polar

Polar A370の代表的な機能は次のとおり。

  • 心拍計
  • 毎日24時間のアクティビティ記録
  • 睡眠時間と睡眠の質
  • アクティビティ目標
  • アクティブ時間
  • 歩数と距離
  • アクティビティサマリー
  • アクティビティ効果
  • 低活動アラート
  • ランニングプログラム
  • 速度と距離を手首で測定
  • リスト型心拍モニター
  • HRmax(最大心拍数)
  • 心拍ゾーン
  • ゾーンポインター
  • スマートカロリー
  • トレーニング効果
  • スポーツプロファイル
  • トレーニング目標
  • R-R間隔計測
  • トレーニング履歴
  • 心拍センサーモード
  • スマート通知
  • 環境光センサー(ALS)
  • シーズンプランナー
  • ダイアリー
  • ソーシャルフィード
  • アクティビティとトレーニング分析
  • トレーニング計画
  • スポーツプロファイル設定
  • 進歩状況の確認
  • データエクスポート
  • Bluetooth Smart対応
  • バッテリー: 最大4日間

Polar A370も、当然ながらPolarのクラウドサービス「Polar Flow」を使うことができる。もっと機能の豊富なデバイスが必要になったらデータを引き継いだまま移行が可能だ。

GPSの有無やスマホ連動は確実に確認しよう

フラッグシップモデルやスマートウォッチ型、スポーツ型でも上位モデルはGPS機能が搭載されたものがほとんどだ。逆に、リストバンド型ではGPS機能を搭載したものは少ない。特定のモデルはGPS機能を搭載しているが、それ以外のモデルはスマートフォンと連動することでGPS機能を利用する。

そうなると、例えばジョギングやウォーキングをする時に、手元にスマートフォンを持っていないとGPSを利用する関連の機能が利用できないことになる。リストバンド型のスマートウォッチだけを着けて運動したいと考えているなら、この点には注意が必要だ。GPS機能はついていないことが多いことを認識しつつ、欲しいモデルが搭載している機能を調べてもらえればと思う。なお、廉価なモデルにはスマートフォンとのGPS連動機能もないものがあり、GPSに依存した機能はまるで使えないこともある。

リング型、アンクレット型、ベルト型などなど

リストバンド型のスマートウォッチと似ているが、時刻やステータスを表示するディスプレイに相当する部品が搭載されていないものもある。手首ではなく足首に付けるアンクレット型もある。この種類のデバイスはスマートウォッチではなくウェアラブルデバイスや活動量計と呼ばれることが多く、身体モニタリングが専門で、データの確認はスマートフォンアプリを使って行う仕組みになっている。

また、これ以外にもリング型デバイス(指輪型デバイス)というものもある。こちらも当然ながら時刻の確認やステータスの確認を行うことはできない。身体モニタリングに特化しており、収集されたデータはスマートフォンアプリで確認する。

着ける部位が胸(心臓あたり)になるが、ベルトタイプもある。時計の要素はなく心拍データを専門にモニタリングするためのものだが、スマートウォッチよりも精度の高い心拍データが取得できるという特徴がある。腕を動かすタイプのスポーツではスマートウォッチの計測が不正確になることもあり、そうした場合はベルトタイプが便利だ。また、より精度の高いデータ計測にはベルトタイプが必須になることもある。

実際にスマートウォッチを使ってみて、ワークアウトやステータス確認の必要がなく、ともかく身体データのログが継続できればよいということになれば、次に選ぶデバイスとしてこうしたウェラブルデバイスを選択するという方法もある。