(「パナソニックミュージアム ものづくりイズム館」を現地取材した、前編、中編、後編の記事はこちら)
2025年12月26日に、大阪府門真市のパナソニックミュージアム ものづくりイズム館が閉館する直前に、現地取材を行ってきたが、この取材にあわせて、パナソニックオペレーショナルエクセレンス 歴史文化コミュニケーション室の協力を得て、「収蔵庫」と呼ばれる特別な場所を取材することができた。
ここは一般への公開はもちろん、パナソニックグループ社員にも公開されていない場所で、パナソニックミュージアムには展示していない貴重な製品が保管されている。
収蔵している製品は約2000点。ユーザーから寄贈されたものや、拠点の閉鎖に伴って引き取ったものなど様々だ。社史や歴史館を担当してきた歴代の社員たちが、地道に収集し、保管してきたものばかりである。約9割がコンシューマ向け製品であり、家電のほかに、放送機器なども収蔵している。なかでもラジオは、門真市の本社エリアで生産を行っていいたこともあり、収蔵品数が最も多いジャンルといえる。現在も、各事業会社などと連動しながら、歴史的製品の収集を続けているという。
収蔵庫に保管している製品は、社内外の要望に応じて、展示用に貸し出すといったことを行っているほか、ものづくりイズム館が閉館したことから、今後は、社員が歴史や製品を学ぶ場として、これらの製品を活用し、なにかしらの貢献ができないかを検討しているという。
特別に公開してもらった収蔵庫に保管されている貴重な製品群を紹介しよう。ものづくりイズム館には展示していなかったユニークな製品が目白押しだ。
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ナショナル国民ソケット。1935年に発売した。ひもを引くと主灯と副灯を切り替えられる
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1923年に発売した砲弾型電池式ランプ。自転車に取り付けることができ、従来の約10倍となる30~40時間の利用ができた
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電熱製品第1号となる1927年に発売したスーパーアイロン。コードが短くて使いにくいという声を聞いてコードを伸ばすなど、ユーザーや販売店の声をもとに改良を加えていった。当時のモノづくりイズムを代表する製品だ
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丸型反射ストーブ。1928年に発売したものだ
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1932年に発売した電気調理器。いまから約95年前に作られたものとは思えないデザイン
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電気調理器のなかはアルミの鍋で、ホットプレートのような構造になっている。その下には電熱器が入っており、様々な調理ができそうだ
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1932年に発売した電気座布団。中尾哲二郎氏が発明した高性能サーモスタットを応用した電気暖房器の第2弾自動温度調整器と過熱予防ヒューズによる二重安全装置を搭載
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電気座布団は、いまのようなコンセントではなく、ソケット式となっている
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壊れた状態のものも一部保存している。戦前に作られた4球国策型ラジオ「KS-10」
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1966年に発売した11バンドポータブルラジオ「RF-5000B」。世界のラジオ放送のすべてをカバーする最高機能のラジオだった
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胸ポケットに装着して使用するフレキシブルライト。入院中の社員が、夜間に巡回している看護婦がカルテの参照に苦労しているのを見て、製品化したという
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囲碁練習機の「名局」。「置いてください」「置き間違いです」などの指示が出る
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電子レンジ「NE-5600」。値札などがついている状態で保存。価格は10万9000円となっている
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電子レンジ「NE-4810」は、1972年に発売。「かわいいエレックさん」として、本体容量を4分の3に小型化した
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1970年に発売した球形ラジオ「パナペット70(R-70)」。タイムカプセルEXPO’70にちなんだ1バンドラジオ
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乾電池式びんポンプ「BH-506」。日本酒や醤油、酢などを一升瓶から移すのに便利だった































