本連載では、「よく使うけど忘れやすいMicrosoft Officeの操作」をキーワードに、Officeアプリケーションの基本操作や各種機能の使い方を解説していきます。今回は、Excelで作成したファイルにパスワードを設定してセキュリティを強化する手順を確認しましょう。

本連載は、記事執筆時点で最新の状態にアップデートしたMicrosoft Office 2016をもとに制作しています

パスワードを設定する手順

Excelで作成したファイル(ブック)に、関係者以外に見られたくないデータがある際は、パスワードを設定してファイルを保護するのが有効です。間違った相手にファイルを送信してしまったり、悪意ある第三者にファイルを盗まれてしまった場合でも、パスワードを知っていなければファイルを開けないので安心です。パスワードで保護されていないファイルでは、第三者にデータが書き換えられてしまうことも起こりうるので、重要なファイルはパスワードで守りましょう。設定は「ファイル」メニューの画面から行います。

  • パスワードを設定したいファイルを開いたら、「ファイル」メニューをクリックします

  • 「ファイル」メニューの「情報」画面にある「ブックの保護」アイコンをクリックし、表示されるメニューから「パスワードを使用して暗号化」を選択します

  • 「ドキュメントの暗号化」画面が表示されるので「パスワード」欄に任意のパスワード(すぐにわかるものは避けましょう)を入力し、「OK」ボタンをクリックします

  • 「パスワードの確認」画面が表示されるので、「パスワードの再入力」欄に先ほど入力したパスワードをもう一度入力して「OK」をクリックします

  • 「ファイル」メニューの「情報」画面に戻ります。「ブックの保護」欄に「このブックを開くにはパスワードが必要です。」と表示されていれば設定は完了です

  • パスワードで保護したファイルを開こうとすると「パスワード」画面が表示されるようになります。この画面で正しいパスワードを入力しないとファイルが開かないので、第三者に内容を見られる危険は少なくなります

パスワード保護を解除する

取引相手などから送られてきたExcelファイルにパスワードが設定されているケースもめずらしくありませんが、頻繁に開いて編集するファイルの場合は、いちいちパスワードを入力するのが面倒に感じられることもあります。こういうときはパスワードによる保護を解除するのも有効な手といえます。ただし、当然ながらパスワード保護を解除したファイルは、第三者でも開けるようになるので、しっかり管理しなくてはなりません。

  • パスワード保護を解除するには「ファイル」メニューの「情報」画面を表示。「ブックの保護」アイコンをクリックして「パスワードを使用して暗号化」を選択しましょう

  • 「ドキュメントの暗号化」画面の「パスワード」欄に入力されているパスワードを選択し、[Delete]キーを押して削除します。「パスワード」欄が空欄になったことを確認したら「OK」ボタンをクリック。ファイルを上書き保存すれば、設定されていたパスワード保護が解除されます