現在、緊急事態宣言が解除され、ワクチン接種も進み、コロナ明けまでもう少しという感じだ。

そう言いたいところだが、「そろそろコロナ明けるのでは」というただの雰囲気に油断し、何度も減った感染者数をV字回復させ、もはや何度目の緊急事態宣言かも覚えていない我々である。

ワクチンを打ったからといって浮かれて全裸で外に出たら普通の風邪を引くし、せっかくステイホームしなくて良くなったころに、ステイプリズンを余儀なくされかねないので油断は禁物である。

「俺、コロナが終わったら●●するんだ」とフラグを立てない理由

だが、今回はさすがに終息に向かうだろうという気もする。よって現在「俺、コロナがあけたら○○するんだ」という展望、もしくは死亡フラグ建設に余念がない人も多いと思う。

ちなみに私は何もしない。

「俺、コロナが明けたら、また女子の顔に見える石拾いをはじめるんだ」のように、コロナ以前にもやっていたことを再開させるのは可能かもしれない。

しかし「コロナが明けたら、筋トレと英会話、そして朝ツイッターを開くより先に白湯を飲む」など「新しい挑戦」はコロナが明けてもやらない、ということが今までの経験上わかりきっている。

これはコロナだけに限らず、「~したら~する」構文の実行率の低さは異常である。むしろ「~したら」は「今は~してないからできない」という今やらない言い訳でしかない。

だが30を過ぎると、さすがにやらないとわかりきった目標を掲げて自分をがっかりさせたり「そういや、あれやらないの?」と他人に突っ込まれたりする隙を与えるような真似はあまりしなくなる。

よって皆が「コロナが明けたらフィラデルフィアに行く」など、コロナ明けの展望を語る中だんまりを決め込んだり、その外フェチっぷりに驚愕したりしている状態である。

「~したら~する」構文も、「#ここに死亡フラグを立てよう」のような、ピクシブのタグみたいな状況以外ではあまり使わなくなってきている。

最後に正規の意味でこの構文を使ったのは何だったか思い返してみると、おそらく「完結したら進撃の巨人を読む」である。

そして実際進撃の巨人は完結したのだが、もちろんまだ読んでない、改めて自分に失望だ。

リヴァイのフィギュアこと「邪神像」が炎上

  • 「●●先生が描いた△△グッズ」は実際あるものの、今回はちょっと違ったようで……

    「●●先生が描いた△△グッズ」は実際あるものの、今回はちょっと違ったようで……

「進撃の巨人」とは今更説明不要とは思うが、売れた漫画のことである。

全盛期は社会現象と言って良いほどであり、そんな進撃の巨人の中でも特に人気があったのが「リヴァイ兵長」というキャラである。完結した今でもその人気は高く、リヴァイをはじめとした進撃の巨人関連のグッズを欲しがる人は多い。

最近、そんな進撃の巨人とドコモのコラボキャンペーンの景品であった「リヴァイフィギュア」が物議を醸したという。

一言で言うとそのリヴァイフィギュアは「邪神像」だったのである。これだけで、インターネット中年どもは「委細承知」となるが、若人にわかりやすいようにいうと「クオリティが著しく低かった」のだ。

私は、どうやら前世で奥行きがある男に妻を寝取られているようで、物心ついた時から、奥行きのない二次元の男にしか興味を示さなかった。

今でもどんな三次元のイケメンを見ても「奥行きがあるのが惜しいな」と思ってしまうし、ゲームなども3Dモデルより2D絵の方が好きだ。

よって推しキャラでもフィギュア類にはあまり興味がなかったのだが、最近のフィギュアは非常にクオリティが高いものが多く、「奥行きがある割にはやるじゃないか」と思うこともしばしばである。

しかし、残念なことに全てのクオリティが高いわけではなく、フィギュア界には未だに鼓膜破裂レベルのクオリティ高低差が存在する。

そして、不幸にも今回は「低」の方が来てしまったということだ。

このリヴァイフィギュアは「ギャグマンガ日和に出てた時のリヴァイ」と呼ばれており、そのシーンをモデルにしたというならば一気に「高」になる再現度なのだが、驚くことにギャグマンガ日和にリヴァイは登場していないのである。

これが懸賞で当たったものなら、ドコモ×進撃の巨人の上にフィーチャリング増田こうすけという激レアグッズがタダで手に入ってむしろ良かったということになるが、何とこのフィギュアはまず「購入権」を懸賞で当て、当たった人だけ「13,000円」で購入できるという、高値をこきまくった仕様であり、その結果届いたのがコレだったため、瞬く間に炎上、返金や作り直しを求める署名にまで発展したそうだ。

それを受け、ドコモは商品のクオリティに問題があったことを認め謝罪、返金に応じると発表したそうだ。当然、発送する前に気づかなかったのか、という指摘もされている。

これに関しては、気づいていたかもしれないが、ここまで騒動になるとは思ってなかったのではないだろうか。何故なら、ファンとそうじゃない人間とでは合格点が全く違うのである。

上手いのに自分の絵を下手だと言っている人も、決して謙遜や嫌味で言っているわけではない。「俺の推しはこんなもんじゃねえ」と、思い描く理想の推し像のレベルがあまりにも高すぎて、本当に自分の描いた推しがブスに見えしまっているのである。

それと同じように、このリヴァイフィギュアも、「ファンと言うほどではない人」から見れば、ちょっと変だけど騒ぐほどの出来ではない、という認識だったのかもしれない。

キャラグッズを求める人間というのはそのキャラが好きな人であり、自ずと求めるレベルも高くなりがちなのだ。

グッズを作る時は「知っている」程度ではなく、そのキャラが好きな人を一人ぐらい品質チェックに入れるべきである。