高品質なキーボード製品で知られる東プレからREALFORCEシリーズのプロ向けテンキーボード「Realforce RT1 Ten Keyboard」が発売された。
直近ではプロのためのコンパクトキーボード70%サイズのRC1にホワイトバージョンを追加するなど、立て続けに製品を投入することで話題の多い同社だが、今回は数値入力に特化したコンパクトなテンキーだ。
価格は13,200円。同社のコンパクトキーボードやフルキーボードは3万円を超えるので、ためしてみてどんなに打鍵感がよかったとしても購入に踏み切るには勇気がいるが、この価格なら少しハードルが下がったように感じる。
静電容量無接点方式による期待を裏切らない打鍵感
特に、テンキーは大量の数値を入力するためのものだ。文字入力は既存のキーボードでガマンするしかないが、それでもテンキーがあるとないでは作業の種類によっては効率に大きな差が出てくる。
職業によってはとても重要な存在であり、テンキーへのこだわりをもつユーザーは少なくない。弘法筆を選ばずともいうが、選んだ方がいい仕事ができるだろうし、同じ結果でも快適に仕事ができるはずだ。だからこそ打鍵感にこだわる外付けの高級キーボードに注目が集まり売れている。
だからこそいいものを選びたいのだが、決してその期待を裏切らない打鍵感は、東プレ独自の静電容量無接点方式によるもので、叩いていて本当に心地がよい。これならと、テンキーに加えて文字入力もこちらに乗り換えという気になるかもしれない。
カシオ派・シャープ派も納得、キーマップ入れ替えに対応
今は、確定申告のシーズンだ。大量の伝票等を前にせっせとデータ入力に勤しんでいる方も少なくないと思うが、最上段のキーを慣れない手つきで叩くノートパソコンなどでの入力がたいへんなら、テンキー、しかも打鍵感に優れたRealforce RT1のような突出して使いやすい製品の購入をお勧めしたい。たぶん一生ものとなるだろう。
テンキーは一般的にパソコン用のキーボードの右側に装備されているが、コンパクトなノートパソコンでは省略されていることが多い。また、日常的に電卓を愛用するユーザーは、愛用電卓がカシオかシャープかで配列が異なり、さらにパソコンのテンキーともキーの配列が異なることで悩み続けているユーザーもいる。
プロの電卓使いは、右手にペンを持ったままその手で伝票をめくり、左手で電卓を打つという方も多いそうだ。外付けのテンキーボードは左右どちらにも置けるのでかえって便利だったりもする。
しかも、このテンキーは、すべてのキーの配列入れ替えを最大4パターンまで設定できる。使用するアプリごとにキー設定を変えられるのはもちろん、カシオ派、シャープ派がそれぞれ慣れ親しんだキー配列にして、使いやすいように設定できる。
しかも、その設定は、このテンキー本体が記憶するので、いったん設定さえしてしまえば、どんなパソコンでも、さらに、タブレットやスマホに接続しても望み通りのキー配列で使えるのだ。
ちなみにこのテンキーの配列はシャープ配列に近く、数字の3キーの下にピリオドがある。カシオ配列では数字2キーの下がピリオドだ。いろいろとややこしいのでパソコンと電卓を行ったり来たりするユーザーはたいへんだと思う。でも、ユーティリティを使ってキー配列を自分の思うように設定することができるので、きっと重宝するはずだ。
接続は有線のみ。ちょっと残念だがメリットも
接続は有線USBのみとなっている。本体直付けのケーブルは約80センチだ。その先端に板状のUSB Aプラグを装備する。
Bluetooth等の無線接続ができないのはちょっと残念かもしれないが、複数の異なるパソコンや機器等をとっかえひっかえ接続して作業効率のいい数値入力を究めるなら有線の方が手っ取り早いだろうし、そもそも客先のパソコンなどに無線接続することは許可が得られないこともありそうだ。
本体重量は300グラム、各キーの打鍵時荷重は45gとなっている。電卓のようにいつでもどこでも持ちはこべる。
もはや探せば500円程度でも購入できてしまうテンキーだが、その20倍以上の価格の価値はあるかどうか。ぜひ、実際に叩いてみてほしい。