仏・パリで開催されているスポーツの世界大会のおかげで毎日寝不足気味の毎日を送っている方も多いのではないだろうか。

東京とパリの時差は7時間だ。つまり、東京の朝8時はパリの午前1時で真夜中だが、東京の午前1時はパリの夕方6時となり、そこからライブ中継の目白押しとなる時間帯だ。観戦に夢中で、途中で居眠りしながらも、気がついたら窓の外が白んでいるということも多いだろう。

競技の様子は配信でもカバーされている

スポーツ観戦はテレビの地上波、衛星放送などで楽しむ方も多いだろうけれど、やはり配信は心強い。放送されないマイナー競技などもちゃんとカバーされている。

日本語の解説がないといった難点もあるが好きなスポーツならそんなものは二の次かもしれない。中にはテレビでの競技観戦をしながら、手元のスマホで別の競技の行方を見守るといった方も多いようだ。

大会のライブはNHKと民放各社によるTVerサービスでの配信が主になるが、ウェブの構成や導線が複雑すぎて、配信されているはずのコンテンツになかなかたどりつけずにイライラすることがある。

動画での観戦ならNHKの特設サイト動画の一覧をチェックするのがよさそうだ。

TVerも同様の特設サイトを用意し、LIVE配信を一覧できるようにしている。放送では観戦することができない試合を存分に楽しんでほしい。

気をつけてほしいのは、ブラウザとアプリの組み合わせで縦横無尽にコンテンツを探せるスマホでの観戦ならともかく、操作がまどろっこしいテレビアプリを使って見たい配信を探すのはなかなかたいへんだ。ドラマを一気見するとか、話題のアニメを見るといった場合には、手軽でいいのだが、あふれるようなコンテンツの中からずばり望みのものを探し出すのは難しい。キーワード検索するにしてもリモコンでの入力を試行錯誤するのはたいへんだ。

  • 大会の様子はTVerでも閲覧できる

ならばと、テレビにChromeなどのブラウザをインストールしたくても、それができないテレビも少なくない。ここはひとつ、いっそのこと、スマホに集中し、スマホで見つけた番組をテレビに投影して大画面で楽しむというのが効率的だ。

スマホの映像をテレビに投影する方法

以前にも紹介したがスマホの映像をテレビに投影するには基本的に2つの方法がある。

手軽に試せるのはキャスティングだ。Andorid TVならChromecastという機能を持っていて、スマホからのキャストを受信することができる。スマホがコンテンツの受信要領をテレビに送信し、それにしたがってテレビが配信を受けるのだ。

この機能を使えばスマホで表示しているコンテンツをワイヤレスで大画面受信することができるのだ。ただし、スマホとテレビが同じLAN内にいる必要がある。Wi-Fi接続なら、同じアクセスポイントに接続している必要がある。

もうひとつはスマホの画面を有線接続でテレビにミラーリングする方法だ。多くの場合、テレビの映像入力端子はHDMIで、スマホ側はUSB Type-Cだと思う。ちょっと前のiPhoneならLightning端子が使われている。

使っているスマホに応じてHDMIーUSB Type-C、または、HDMI-Lightningのケーブルを調達し、それでスマホとテレビを接続、スマホ画面をミラーリング投影する。ただ、それが仕様上できないスマホもあるので注意が必要だ。下調べをしてからケーブルを調達しよう。この方法ならとにかくケーブルで接続すればいいので話は簡単だ。

表示サイズはどうか、スマホのユーザー体験もいろいろ

この世界大会も会期は残り1週間ほど。通販でケーブルを用意して、なんとかかんとかとかやっていると会期が終わってしまう。まずはキャストによる投影を試してみて、思う存分スポーツ観戦を堪能してほしい。

スマホ、パソコン、テレビは競合するものではない。こういうときに痛感する。スマホがあればそれで十分といっているのではなく、それぞれのデバイスの特徴を活かせるようになりたいものだ。

特に、シニアの方は、スマホだけではつらくなってきている可能性がある。これからの高齢社会、スマホのユーザー体験を提供する側もいろいろ考えなければならないことは多い。

若い世代のウェブデザイナー、ソフトウェアデザイナーは、シニアの体験を想像するのはたいへんだろうが、それをよりよいものにしていかなければならない。でも、がんばってほしい。

  • 今となっては懐かしいが、2021年は東京でも大会が行われたのだった