データの同期やバックアップに欠かせないオンラインストレージだが、その利便性の高さゆえいったん使い始めると解約するのは難しく、ユーザーにとっては毎月繰り返し支払う費用は何かと負担になりがちだ。こうしたことから最近は、支払いは最初の1回だけで、その後は決まった容量を永久に使えるプランを持つサービスが登場してきている。

買い切りにあたるこのプラン、数年間使い続ければ、年払いや月払いのサブスクリプションで発生する支払い額を初期費用が下回り、以降は使えば使うほどお得になる。また利用期間中に価格が改定されても、その時点で支払いはすでに完了しているため、影響を受けないのも利点だ。

こうした永久プランを備えるサービスとして日本国内でよく知られているのはスイス発のオンラインストレージ「pCloud」だが、世界にはこれ以外にも買い切りプランを備えたオンラインストレージサービスが複数存在する。今回はこれらのサービスについて、その特徴や価格をまとめて紹介する。

便宜上それぞれの価格は容量ごとに紹介しているが、サービスごとに機能は大きく異なるため、一概に容量だけで比較できるわけではない点に注意してほしい。なお価格は2026年8月1日現在のもので、スポットでのセール価格は除外しているが、ほぼ常時セールを行っている関係で実質的に通常価格と化している価格については、例外的に含めている場合がある。

老舗サービスで日本円での支払いも可能「pCloud」

永久プランを持つオンラインストレージとして国内でもっとも有名なのはスイス発の「pCloud」だろう。ローンチは2013年と老舗にあたり、ホームページやツールの大部分は日本語化されているほか、支払いも日本円で行える。

  • pCloud

    pCloud

エンドツーエンド暗号化などの機能やパスワード管理ツールなどの派生サービスは別料金での提供となる場合もあるので要注意。容量別の価格は500GBで3万2835円、2TBで6万5835円、10TBで19万6350円。

暗号化されたストリーミング再生が可能、WebDAVにも対応した「Scramble」

ローンチは2023年とかなりの新顔にあたる、ドイツ発のオンラインストレージサービス「Scramble」。暗号化されたビデオのストリーミング再生に対応するほか、WebDAVなど枯れた技術もサポートしている。ファイルサイズおよび帯域幅の制限はないが、1日あたりのアップロード制限(容量不明)がある点に注意したい。

  • Scramble

    Scramble

容量別の価格は2TBで129.95ユーロ(約2万4千円)、6TBで279.95ユーロ(約5万1千円)。

ポスト量子暗号化による高セキュリティが売り「Internxt」

「Internxt」は、ヨーロッパ発のオンラインストレージサービス。ローンチは2020年と歴史はやや浅いが、ポスト量子暗号化技術を採用した初のオンラインストレージを核に多彩なサービスを展開している。

  • Internxt

    Internxt

生涯プランの容量別の価格は1TBで285ユーロ(約5万2千円)、3TBで435ユーロ(約7万9千円)、5TBで585ユーロ(約10万7千円)と、全体的にやや割高感があるが、他社は別料金の場合も多いエンドツーエンド暗号化に標準対応しているのは魅力。

容量なんと無制限の買い切りプランを提供「Transfr Pro」

ヨーロッパ発の法人向けオンラインストレージサービス「Drime」から派生したサービス「Transfr Pro」。正式名は「Transfr」で、生涯使える買い切りプランを「Transfr Pro」の名で提供している。

  • Transfr Pro

    Transfr Pro

1回の転送あたりの上限は100GB、エンドツーエンド暗号化もサポートするほか、今回紹介する中では「pCloud」以外で唯一日本語でのホームページ表示に対応している。容量無制限で200ユーロ(約3万6千円)という太っ腹な価格が魅力。ローンチは2018年。